サンホッキでスキー体験


コイの水ぼうそうはすっかり完治したものの、アレックスがもしかしたら保菌者かも知れない…ってことで、この週末予定していた友人家族との小旅行はキャンセル…(涙)
じゃあ週末はどうしよう?ってことで、前から気になっていたサンホッキという街へ行ってみることにした。
その街にはブラジルで数少ない(唯一、ではないと思う)人工スキー場があって、年中滑ることが出来るんだって。


ブラジルで人工スキー場って…。かなり怪しいものを想像しておりましたが…やはり現実はかなり微妙なものでした(笑)
街のはずれの高台に、その「Ski mountain park」はありまして、地上より少し涼しい感じ。とは言えこの日は晴天、タンクトップでOKな陽気であります。
ここでスキーって一体…。


駐車場から少し進むと、シンボルであるBoneco de neve(ボネッコ ジ ネーヴィ:雪の人形という意味)が堂々と立っていてなかなか可愛い。もちろん人工雪を固めた冷たい雪だるまではなく、プラスチック?の巨大なハリボテ人形という感じです。
そこを過ぎるといよいよゲレンデが現れる。
っていうか、ゲレンデって言うか、これ?!
一瞬、固まってしまった道産子・スキー天国出身者の私。

そこは何と言うか、プラスチックだかゴムだかその合成だかわからないけど、そういう素材(色は一応、白)をゆるい坂の一面に敷き詰めたエリアが、そうねぇバスケットのコートくらいのサイズ程度に広がっている世界。
そのわきには一応リフト、というか人間用ベルトコンベアがあり、みんなスキーやスノボをつけてそこに乗っている…。
こんなんで滑れるの???
どう見ても初心者と思われる日系人の女の子二人が、スタッフの手をつないで、幅の広いハの字ボーゲンでやっとやっと降りている…。


まぁとりあえず私たちもやってみることにした。
日本でもスキー経験のあるコイ、ぜひやらせたかったのだが、残念ながら7歳以上からということでNG。
小さい子は、親と一緒に「スノボでそり滑り」というのが出来ると言うので、コイとパパチーム、アレックスとママチームでそれぞれスノボ(ギアなしの、板のみのもの)にまたがって滑り降りてみた。
おぉ!これは意外と楽しいぞ。丘を段ボールで滑る感覚に近いものがある。ということは、これが別にスノボである必要はなく、ここが別に人工ゲレンデである必要もないような気がするんだけど(笑)

続いて大人だけ、交替でスキーに挑戦。
スキー靴のサイズを確認し、板と合うかどうか確認し、いざゲレンデへ。
ここはおそらく、スキー板を初めて使うという人がほとんどなのだろう、スキー経験を聞かれる。ええ、ここは初めてだけど私は雪国生まれだし普通のスキーは慣れてるわ、と答える。
ふふふ、私が唯一「はい、できます」と堂々と答えられるスポーツがスキーだし。(唯一ってところが情けない…)


ということで、いきなり単身、ゲレンデへ。
っと、滑る前に、なんと板の裏に液体せっけんを塗りつけるのだ!な、なんと原始的な!滑らせるためにセッケンかいっ?!
そのあまりに直接的な発想に半ば唖然としつつ、せっけん場にてズリズリと板を前後させてまんべんなく塗りたくり、いざ出発。
これがねぇ。雪の上の感覚とは似ても似つかない別物なんだなぁ。
せっけんと散水効果(スプリンクラーで斜面にがんがん水をかけてるのだ。もちろん、そこを通過するスキーヤーにもばんばん水がかかります)で、板は滑るには滑るけど、とてもじゃないがターンなど出来ない。
とりあえず、大股ハの字プルークボーゲンでまっすぐ降りるのみ。小学校一年生並みだ。う、こんなはずじゃ…。
ゲレンデに敷き詰められたマットの状態は、例えれば、玄関マットのように細かいトゲトゲが立っているようなプラスチックシート。
そんなところでエッジを利かせてターンなんて、ありえない…


と思い、私は早々にあきらめたんだけど、ダンナは何度かやるうちに自信がついたようで、そのいわゆる練習用ゲレンデから一つステップアップし、もっと本格的に山の下まで滑り降りる「ホンモノ」のコースを滑ってみた。
ここは実に狭いコースで、それこそ細かいウェーデルンでもしないと厳しいな、という状態なんだけど、とても一日ではそのレベルには達せず。
それなりに斜度もあり、なかなかおもしろそうなコースではあった。
案外うまい人もいて、生粋のブラジレイロなんだけど、スノボでジャンプしたりターンしたり、あのゲレンデでよくやるわー!と本気で感心してしまうような男性も数人いた。


一人前に一人乗りリフトもあり、これがなかなか気持ちいい。
スキーゲレンデのほかに、マウンテンバイク用のアップダウンばりばりのコースや、トボガォンという長い長い滑り台(これがかなりスピードが出てスリル満点!専用のすべり布、おそらく厚手フエルト地に身を包んで滑り降りるのだー)などの楽しいアトラクションもあり、家族で楽しめるスポットだね。


ちなみに料金は、ゲレンデ使用料(道具、リフト代込み)が15分いくら、30分いくらなどと利用時間に応じて算出される。
正しくは覚えてないけど、小一時間遊んで30ヘアイスくらいだったかな。
このほか滑り台などは別途料金がかかります。(ちなみに3ヘアイス)


おまけ写真。
ブラジルで初めて見つけたガチャガチャ、しかもポケモンだー!50センターボ硬貨一枚必要(しかも旧硬貨…めったにないよ)。