ガラス落下事件…1 発生


予告通り(笑)、ガラス落下で死ぬかと思った話を書きます。


あれは3月18日、火曜日の夜のことでした。
前日に引っ越し荷物が搬入され、ダンボールの山に囲まれつつ、午前中は荷物整理に汗を流し、午後は長男の学校の面接に行ってきた…あの日の夜のこと。


さぁて体を清めて疲れを癒して夕食にでも出かけるか、ということで初めて新居のシャワールームを使ってみることにしました。
うちのシャワールーム、見た目はすごくオシャレな感じです。いわゆるスタイリッシュホテル系の、薄いアクアブルーがかったガラスの引き戸が、シャワーの入口に取り付けられてます。


で、裸になって、開いていた引き戸を閉めてお湯をひねろうとした瞬間…
私の目の前でいきなりガラスが「落ちた」。
まさに、文字通り、「落ちた」。


一瞬、何が起こったかわからなかった。
丸い小さな取っ手に手をかけて、普通に力をかけて引き戸をスライドさせようとしただけのことなのに。厚い大きなガラス戸は、いきなりガシャンと音を立てて崩れ落ちてきたのだ。


気付いたら腕や足の指先から流血していた。
ガラスは、いわゆる強化ガラスっていうの?車のフロントガラスと同じつくりで、割れても鋭利な破片ではなく粉々のカケラになるタイプ。
なんだけど。ガラスには変わりないから、とがっている部分で体に傷はつくし、足や腕にガラス粉のようなものがたくさん付着している…


裸で呆然と立ち尽くす私。
何が起こったかわからなくなっている私に対し、私より驚いて、あせって、「病院行かなきゃ、病院、救急病院…」と青ざめるダンナ。
子どもたち(ハダシ族)に「こっちに来るなーーー!!」と叫びつつ、ああどうしようどうしようとうろたえる私たち。


とりあえず足の親指に刺さったガラスが痛い痛い。
いつまでも立ちつくしているわけにはいかない。
手近にあったハワイアナスのサンダルをはき、お客さん用トイレについている簡易シャワールームへ移動し、頭からシャワーを浴びて体のガラス片を流すべく、しばし、湯に打たれていた。
幸い、ガラスはまさに「目の前」に落下したので、全身に直撃という事態には至らなかった。たぶん、割れた場合は、大事に至らないようになってるんでしょう。さすがに。


でも。
もしあの場に、コイとアレックスの小さい裸の体があったら。
私の足元でじゃれるアレックスの姿があったら。
間違いなく頭から全身にガラスを浴びていた。
もし私を見上げていたら。目にガラス片が入り、失明していたかもしれない…。


だんだんと、後から後から、恐怖と怒りが込み上げてきた。
たまたまこの日は、アレックスもコイもぐずぐずしてなかなか裸にならなかった。
だったらいいよ、ママ先に入ってるから!と二人を残して先に向かったことが、幸いした。


これって、どう考えても、私の責任じゃないよね?
ガラスが落ちてきたのは、私のせいじゃないよね?
でも、契約書には「バスルームのガラスは良好」って書いてあったし。それを認めて入居を決めた、私たち借主の責任になるの???


ともかくこの日は、呆然とするのみで、夜だったこともあって、そのまま着替えて外食に行った。
でもやっぱり頭の中は…
さて、どうやって家主と、不動産屋と戦おうか…ってことで、いっぱい。


絶対、泣き寝入りだけはしないぞ。それだけは心に決め、どうしていいか具体的には全然わかんないし誰に相談していいかのあてもなかったけど、絶対負けないぞ!と決心した夜。