3位入賞ヴィラマリア、チャンピオンズパレードでまた踊る


サンパウロカーニバルの採点結果は、リオのホテルのテレビで見た。カルナヴァル祝日である火曜日の午前中のことであった。
テレビをつけたらもうずいぶん項目が進んでいて、その時点でどうやらヴィラマリアの優勝は難しそうであった。去年優勝のモシダージ・アレグリと、私が(ヴィラマリアの次に)大好きなチーム、ヴァイヴァイの一騎打ち状態になっていた。
なーんだ… 優勝出来ないのか…。
それを知ってちょっと、いやかなりガッカリ。だって、下馬評も高かったし、パレードを見に来てくれた人達の評判もなかなか良かった。
でも、バテリアと、ポルタバンデイラ&メストレ・サラの採点結果がちょっと低かったんだよね。そのために3位に甘んじてしまったのだった。


それでも、8日に行われる上位5チームによるチャンピオンズパレードには出場できるわけだから、良かった良かった。
ここは気を取り直して、今年最後のサンバ、頑張って踊ろうではないか!!!
かくして、茶の湯色に塗られた派手派手な私の爪は、もうしばらく茶の湯色のままでキープされることになったのだった。



本番の1週間後にあたる金曜日の夜がチャンピオンズパレード。出場順は、上位5チームの前に2軍(と言ったら怒られるけど、グルッポ・アセッソというJリーグで言えば2部リーグのようなもの)の上位2チームが踊ることになっていた。
なので、総合3位であるヴィラマリアは後ろから3番目、つまり前から5番目の出場。ってことは、予定では1時40分パレード開始だ。
今回はもう採点は関係ないし、チームワークを多少乱しても大丈夫だろうとの判断から、チーム本拠地には寄らずに直接サンバ会場に入ることにした。しかも、パレード1時間前くらいに到着すれば余裕でしょ、くらいな気分で。
家でいったん仮眠して、12時過ぎに出発した。が…


この判断が間違っていた。
会場近辺は、ありえないくらい大渋滞だった。豊富にあるはずの駐車場がすべていっぱいだという。
ひえぇ!どうしよう!間に合わないかも…。
同様な状況に陥って困っているヴィラマリア仲間の車があふれている。マツケン服が道路に現れ、駐車場係と必死に交渉している。
でもどうにもならず。
結局、会場をはさんで反対側にあるという駐車場に回れと言われた。しかしここはブラジル。道路の反対側に移動するのがどんなに大変なことか。
そもそも一方通行が多いので、逆向きの道に乗るには、かなり車を走らせてUターンしなければならない。


そんなわけで、途中私たちの車は迷子になり、もうたどり着くことさえ無理かと思われた。絶望的…。マジで泣きそう…。
でもなんとか人に道を訪ねながら移動し、会場まで徒歩5分というあたりに車を止めることが出来た。
そこで私は衣装に着替え、小走りになって集合場所であろう方向に向かった。途中、「何で今頃ヴィラマリアの人がこんなとこにいるのよ?もうすぐスタートだろうよ?」という目で見られながら、すでに汗をかきかき、走る走る。あぁ、今夜も気温が高いねぇ。



そしてついに茶の湯グループに合流できたときの安心感と言ったら…。泣きそうになったよ。
気を取り直して踊りの準備にとりかかる。
あれ、でも今日は、いつもの怖い隊列係の兄さん姉さんの表情が緩いよ。全然厳しくなさそうだ。
「今日はもう楽しく踊ってくれればいいから!」と笑顔で送り出された。
そうかそうか。今日こそがお祭りなのじゃ!!!



そんな感じでゆる〜くパレードが進み出した。小道具である棒は今回品薄だったようで、私を含む数人の遅刻組は棒なしのフリーハンドで踊ることになった。
ということは、もっと自由に、楽しく踊れるぞぉ!


チャンピオンズパレードは一般的に本番2日間よりも観客の入りが悪いと言う。席の値段はおおむね半額になるのでとてもお得なんだけど、やはり本番より気合いが足りないし、参加者も減るしで、パレードの迫力としては本番より劣るから、というわけらしい。
だけど踊りながら見た感じ、アルキバンカーダ席はほとんど満席のように見えた。


そしてこの日も、テレビ局や新聞社などのメディア軍団がたくさん来ていた。友人patinhaちゃんは、パレード開始直後にBAND局のインタビューを受けちゃったよ!(放送されたかどうかは未確認だが…)
カメラにもずいぶん納めていただいた。その中の一番の成果は、こちらのサイトでご覧いただけます。誰が誰かはご想像にお任せするとして(笑)


客席には今日、コイとダンナが来ている。それと、リオに一緒に参加した友達も来てくれている。
お互いの姿を今か今かと待ちわびながら探すワクワク感!
見つけたときの喜び!
カメラで写す・写される楽しさ!
これはかなり格別だね。今日は審査がないから、隊列を多少乱して知人のそばに寄って行っても怒られないし!
チャンピオンズパレードは初めての経験だけど、これ、かなり楽しい。クセになりそう。






踊りながらデジカメで撮影している人もいたけど、これまた怒られることなく。終始みんな笑顔だ。リラックスの笑顔。
ゴールがあっという間に思えた。


ゴール後、きれいどころのお姉さんを探して記念撮影してもらった。いわゆるビキニ系サンバ服の褐色の肌のお姉さんを直近で見られて、しかも一緒に写真を撮ったり出来るんだから、衣装代のモトは取ったわよね!って感じ。
リオのサンバショーでも、こんなオイシイ思いはなかなか出来ないわよ〜。


今回はユカチャンをすぐに発見したよ!相変わらずの人気ぶりで、たくさんのメディアにインタビュー&撮影されていました。我らが誇り、ユカチャンであります。