ブラジルの奥様方は政治好き?大統領選挙が終わって…


先週の日曜日、ブラジル大統領選挙の決戦投票があった。
ブラジルは日本と違って、国のトップを国民の直接選挙で決めるから、そりゃあ嫌でも誰でも選挙に関心を持つ…ものかも知れない。


決選投票とは、1度目の投票で有効得票数を得た候補がいなかったため、1位と2位の二人で再度競い合ったもの。
結果、現職のルーラ氏が、2期目再選を果たした。任期は4年なので、トータル8年間、ルーラ政権が続くというわけ。


選挙の始まりの頃こそ、テレビで政見放送を見て「へぇ〜さすがブラジルの候補者はテーマ曲もサンバだわ」などとしょうもない感想を持っていたけれど(笑)、後半はほとんど選挙についてはノータッチだった私。
ところが世の奥様方は、ノータッチどころか、決選投票が近づくにつれ、ずいぶんと関心を高めていたようだ。


というのも、私が通っている陶器の絵付け教室。ここは、午後の優雅なひとときを過ごす妙齢のハイソな奥様方が集うのだが(私なんてかなり若い方、で、雰囲気的に思いっきり場違いかも)、その方々のおしゃべりの話題のメインを張るのが、決選投票についてであった。
いつもは、やれダンナがどうした、娘の彼氏がどうだ…と、実におばさん的な話題が多いんだけど、ここ数週間は必ず大統領の名前が出てきた。
今夜はテレビで討論会があるわよ、だとか、ルーラの支持がまた伸びたようよ、とか。
でもやっぱりメインはスキャンダルめいた部分。ルーラの奥さんは何度も整形していて、鼻なんて魔女みたいよ、とか、ルーラはまた何機目かの自家用機を買ったのよ、とか…
おんなのひとって、やっぱり、どこの国でも、そういう話がすきよねぇ。


私はもちろんそのような会話に入れるほどのポル語力はないので、いいヒアリングの訓練!とばかりに、とにかく耳をそばだてるのみ。
生きた「おばちゃんポル語」を学べる絶好のチャンス、なのであります。おほほ。


ちなみに、とにかくよく耳にする単語は、「ボニチーニョ!」「リンジーニョ!」「リンジッシモ!!」「オッチモ!」「グラッサ!」…
いずれも、美しいとかきれいとか素敵とか最高とか… ええ、お互いの作品をほめたたえ合っているというわけです。
私、そのうち、そういう褒め言葉ばかり上手になっちゃうかも。


そうそう、選挙といえば、選挙当日はどのレストランもアルコールを販売しちゃいけないきまりになっているらしく。午後5時まではビールもNGなのだ。
アルコールが入るとめんどくさくなって選挙に行かなくなるから?
アルコールが入ると、正しい選択ができなくなるから?
そのどちらかはわからないけど、なかなか徹底しているなぁ、と感心しちゃいました。
日本はそんなことないもんね?!