おすもうさんがやって来た


日本から大相撲の力士が3人、サンパウロにやって来た。
国際交流の一環なんでしょうな、市内の学校や施設を巡回しては、相撲の紹介に務めているようだ。


コイが通う学校にも、そのうち二人の力士が来ることになった。
お母さん方もぜひ…ということだったので、私も義母とアレックスとともに見学に行った。
今回訪問してくれたのは、豊乃国(とよのくに)と東心山(とうしんやま)。
彼らのトークによると、テレビで放映されるレベルではないらしい。いわゆる幕内力士ではないということね?


園児たちの歓声に迎えられ、まずは和服姿で入場。そして、子ども達からの質問に答える形で、相撲という日本文化の紹介トークが始まった。
質問するのは小学生くらいの大きい子。なぜまげを結うのか、とか、横綱に勝ったことがあるか、とか、事前に一生懸命考えてきたであろう質問を、メモを見ながら熱心にぶつけていた。
若い力士ふたりは、ユーモアも交えつつ、なかなか上手に質問に答えていた。
ここは日系の学校だけど大半が日本語の話せない3世4世の子たち、なので力士の回答はポル語に同時通訳されて伝えられた。


続いて、お着替えタイムを経て、まわし姿でいよいよ相撲のプレゼンテーションだ。
まずはウォーミングアップで驚くべき柔軟性を見せ、基本の技としてしこを踏んでくれた。
子ども達の目は真剣そのもの!初めて目の前で見る、ほとんどハダカ状態の力士のふるまい…そりゃあ興味深いよね。私だってこんな機会、初めてだものー。
そしてお楽しみの、子ども相手の相撲タイム。学年ごとに、何人もの男の子たちが束になって、ひとりの力士に立ち向かう。
もちろん、ほとんど指先で交わすレベルのプロ力士。子ども達は面白いくらいに真剣だから、見ていて思わず笑っちゃう。
コイもなんとか参加、そして張り切って巨体に立ち向かっていた。
最後はわざとらしく力士が場外に倒れてくれて、はい、めでたしめでたし!男の子チームの勝ちってことに。


全体写真撮影のあと、気さくに子ども達のサイン攻めに応えてくれた力士たち。
コイは適当な紙を持っていなかったため、急きょ、私のほぼ日手帳の巻末をサイン用に差し出すことになった…
かくして、私の手帳には、輝ける「豊乃国」の文字が…。
思いがけず、いい経験になりました。大きな手で書いてくれたサイン、ずっと大切にします。


(左が豊乃国さん、右が東心山さん)