オールナイトでカルナヴァルinサンパウロ(概要編)

いやぁサンバ。素晴らしい。
マラビリョーゾ!!(ポル語で素晴らしい、の意。サンバ中、テレビ局はこの言葉を連呼。英語で言うとマーベラス、かな)
ついに念願のサンバパレードをこの目で見ることができました。しかも、新聞記者顔負けの最前列、ダンサーが目の前を通る位置で!
1万ウン千円のモトはしっかり取ったぞ、と自負しております。なんたって、最初の2チーム目から最後のチームまで、老体にムチ打って、完全徹夜で観戦(そう、鑑賞というような生ぬるいもんじゃないねあれは、体力勝負の観戦という表現が近いな)したんだもの。


サンパウロのヂスフィーリ(パレード)は、グルーポ・エスペシアル(スペシャルグループ)に選ばれた15チームが、24日(金)と25日(土)の2日間、半分ずつに分かれて登場する。私たちが見たのは初日の24日。先日のサンバ見学ツアーで練習会に参加させてもらったチーム「モシダージ アレグリ」がこの日の最後に出ることになっていたからだ。


到着時、時刻はすでに最初のチームの開始時間をとっくに過ぎた23時半。しかし目の前を通り過ぎたのは最初のチームの最後尾。どうやら、開始時刻が1時間近く遅れたらしい。さすがブラジル。わけがわからないままとりあえず席に着き、次のチームを待つ。


最初のチームが終わり20分程度が過ぎた頃、ようやく次のチーム「ホーザス ヂ オウロ」がやってきた!おおーすごい!巨大な山車だ!おっぱいだ!これがサンバかー!!


もうとにかく見事なんです。
踊る人々、その笑顔。
惜しみなく露出する女性たち。
老若男女、誇らしげな表情。


どれをとっても素晴らしい。見た目のゴージャスさ(巨大な山車、羽だらけのきらびやかな衣装)ももちろん見ごたえがあるけれど、一番心に響くのは、やっぱりダンサーたちの笑顔だった。まさに我が世の春、我こそが一番!といった、堂々たる踊りっぷりは、肌の色が黒かろうが白かろうが、太っていようがやせていようが、豊乳だろうが微乳だろうが構わないっ!みんな私を見てー!という空気で満ち溢れているのだ。



ここで少し、サンパウロのサンバについてにわか仕込みの情報ではありますがご紹介しますと。
各チーム、皆オリジナルのメロディと歌詞を持ち(とは言え基本のリズムとか曲調は似ているから、素人にはその違いがはっきりとはわからないが)、1チームの持ち時間65分で、約600メートルの距離を踊りぬくのがルール。毎年、チームごとに一つのテーマを持ち、それに沿った山車、衣装をデザインし、踊りを魅せるのだ。
驚くべきはその規模である。1グループが100人〜200人のチーム(アーラと呼ぶ)を約20チーム持っているのだ。つまり1グループ3000人〜4500人というものすごい人数!!よさこいソーランのチームが20集まって、やっと一つのグループになる、という具合だよ。これはすごい。
残念ながら私の席は地面に面した席、従って目線の高さでしかパレードを見ることが出来ず、上からチーム全体を見渡すことができなかったために規模のすごさを表現した写真がないんだけれどね…だけど目線で見ても、びしっと一列に揃ったバテリア(打楽器隊)などは、文句なしに迫力あったし、豪華だった。

1チーム65分のパレードを7チームぶん、夜の11時から見続けると…さて皆さん、終わるのは一体何時になるんでしょう???


はい。最後のチームは朝の7時半ごろから始まりました。真っ暗な夜に始まったパレードだけど、朝焼けとともに踊るチームあり、すっかり上った朝の太陽とともに踊るチームあり。時刻とともに背景が変わる中、入れ替わるチームとともに私も踊り、カメラを構え…はっきりいって疲れた〜。
最初の3つくらいはものめずらしさもあり、元気に見ていられるんだけど、4つめ(午前4時くらい?)にやや意識がもうろうとし始め…中だるみ絶好調に。しかしここは最前列の意地。パレード中は一度も眠らずに頑張ったよ!


チームとチームの合間に、15分から20分程度の休憩時間が入るので、そこでトイレに行ったり仮眠したり、疲れた人は帰宅したりするわけで。
だいたい4時過ぎたあたりから、少しずつ帰宅する人が出てきました。最後のほうのチームは、明らかに観客が少なくなった中パレードするわけで、ちょっとかわいそうな感じがしたな。だけど踊ってる本人達は、観客数なんて関係なし!とにかく楽しく踊れれば満足!という感じだったので、まぁ、いいんでしょうな。


朝陽をあびながら過ぎ行く最後のチームを見納めた後、ふらふらの身体でタクシーを求め歩き、なんとか乗車して家に着いたら…すでに起床して元気いっぱいのコイとアレックスが、ババさんと一緒に遊んでいたよ。パパもママももうふらふらなんだけどー。だけど今日は「氷壁」の最終回だしー、子どもたちが起きている以上寝てはいられないー。
…ということで、長い長い一日は、そう簡単には終わらないのでありました。


(写真をたくさん撮ったので、せっかくだからたくさんアップします。続きは写真編へ)