語学を身につけるということ

「言葉はそこに住み始めて3ヶ月たてば、不思議と突然わかるようになる!」とは
よく海外留学された方などがおっしゃる言葉。
私、住み始めてかれこれ5ヶ月が経ちますが… 
全然、その「突然」がやって来ないんですけど!


確かに、その言語が話されている土地に住むということは、
この上なく素晴らしい語学学習環境だと思う。
テレビをつければその言葉を聞ける。街に出れば会話練習の相手がたくさんいる。
しかもネイティブスピーカー。
新聞だって雑誌だって、その言葉で書かれているものが容易に手に入る。
日本にいて、CNNを導入したり、英字新聞をわざわざ買ったり…という努力をしなくても
普通の生活が、そのまま語学学習に役立つ生活なのだもの。
そこに3ヶ月もどっぷり浸かっていれば、突然、わかるようになる日が来ても
おかしくない、とは思う。


しかしどうして私はダメなんだろうか… 考えた。
その答えは簡単なこと。私にはポル語の基礎がないのだ。
海外留学で語学を身につける人の多くは、文法の知識とか語彙とか、その言葉の基礎を
日本にいるうちにある程度(いやかなりのレベルで?)身につけてから、
その言葉が話される土地に住んでいるわけで。私にはそれがない。
文法も語彙も全然ダメだ。
いくら、「全然英語できない〜」という人でも、中学生の英語くらいはわかるよね?
私のポル語は、その中学生レベルの英語程度すら、ない…


英語は、義務教育時代は一番好きで得意な科目で、大学も英語に力を入れているという
ところに入った。(その割に中途半端な勉強しかしてなくて、今頃後悔してるけどね)
社会人になってからもNOVAに通ってみたりして、少し会話力をつける努力もした。
そのかいあって、自分の言いたいことはなんとか伝えられる
(買い物とレストラン以外のことでもね!)会話力はあると思っている。
だけど、この会話力の基礎となっているのは、間違いなく義務教育英語であり、
受験英語であり、「こんなの覚えても無駄じゃないの?」と思えるような文法や
語彙であった。当時、一生懸命覚えたことが、会話となって口から出てくるのだ。


結局、いくらポル語があふれる街に住んでいても、語学の基礎がないことには
ダメなんだなぁと実感している今日このごろ。
もちろん、5ヶ月も住んでいれば、よく耳にする言い回しとか相づちとか単語は
自然に頭に入るし、自分でも使えるようになる。
だけど、いつまでもそのレベルでストップしてしまうんだよね。
その先の表現を知らないと。
まぁ英会話も同じで、努力しないといつまでも自分の知っている表現しか話せない
ワンパターンな言い方しかできない人になっちゃう…


私はこうした英語の経験から、ポル語もやはり、文法を知り、語彙を増やすところから
始めなければ前に進めないなぁ…と今は思っているのだ。
そして文法や語彙は、学校で先生に習うというより、ある程度自分で本を見て
コツコツとやらねばならないものだと思っている。単純に覚えることが多いからね。
学校は、覚えた表現が実際にどんな風に会話の中で使われるのかを学ぶところだと
思うのだ。


幸いポル語は、文法的には英語やフランス語と似ているところが多いので、
全くナゾの言語だわ〜という感じがしない。だからこそある程度、独習できそうな
気がするんだけどね。(これが中国語やタイ語なんかだったら無理だろうなー)
ちなみに大学での第二外国語はフランス語だった。
そのことも今、少し役に立っているかな。
(英語より似ているかも、ポル語と)


そんなわけで、まずは1ヶ月くらいかけて独習して文法をある程度理解し、
それから学校に通うことにしようと思う。
きっとそれが、私に合っている学習法だと思うから。
(ちなみにダンナは6月からずーっと学校に通い続けている。彼にとって学校は、
学習のペースメーカーになっていいらしい。学習法は人それぞれだよね…ほんと)