産後のトイレとシャワーの現実


食後、すぐに薬が届けられた。
黄色い水の薬(赤ちゃんのためのもの、と言っていた)、赤い錠剤(痛み止め)の2種類。


それを飲んだら、トイレに行きたくなった。しかし…まだ身体が思うように動かないよ。
夫にサポートしてもらい、よろよろとベッドから降りてトイレに向かう…
幸いにして、部屋にはトイレもシャワーも完備されているから、数歩でトイレに着くんだけどね、
さすがに産後間もないから、まだ出血してるわけですよ。
日本なら、産後すぐに、産褥ナプキンっていうの?紙おむつみたいな
巨大ナプキンをするけど、ここはさすがブラジル。そんなシャレたものはないみたい。
(いや、それ自体シャレてるとは言えない代物だけどね)
単なる厚地の布を腰の下に敷いているだけなんだよ。従って現場はものすごい惨状に…。
(決して想像してはいけません)


さすがに布くらいは交換してもらわないと気持ち悪いので、看護婦さんを呼ぶ。
すると、もうトイレに行ったの!しかも自力で?!と驚かれた…。
そういえば日本では、トイレの方法も看護婦さんの指導を受けてから行ったっけ…。
布を交換して欲しい、と言ったら、交換はもちろんのことナプキンも支給された。
しかし普通の夜用ナプキンを2枚重ねて使うのだ。これだって心もとないよねぇ。


とりあえず、贅沢も言っていられないのでそれに従ってまたしばしベッドで休む。
すると午後3時ごろになって、再度、看護婦さんが入ってきた。
今度は何だ?と思っていたら、どうやらシャワーを浴びるように言っている。
えー。もうシャワーですか?
よく聞き取れなかったけど、どうやら、私は自力でトイレにも行けているし、
回復も早いようだから、シャワーも浴びてみなさい…と言っているようだ。
確か日本では、シャワーって産後2〜3日目に久々に浴びることが出来たような記憶が…
私、さっき産んできたばかりなんですけど。い、いいんでしょうか、浴びちゃって。


ま、郷に入っては郷に従えなので、チャレンジしてみることにした。
すると、なぜか私も、さっきトイレに行ったときのヨロヨロ状態ではなく、
スムーズに立って歩けている。
さっき飲んだ痛み止めの薬が効いているのだろうか?
普通、産後って、後陣痛と言われる子宮の収縮の痛みがハンパじゃなく痛いんですけど。
そして産んだ部分を切って縫った痛みがかなりキツイものなんですけど。
…それらの痛みが、ほとんど皆無なのである。
薬が効いているとしたら、それはかなり強い薬なんだと思う。
それがいいのか悪いのかわからないけど、とにかく、産後の痛みが軽いというのは
本当に助かる。だって、夜眠れないくらい痛かったんだもの、前回は。


そんなこんなで、なんとか産後初のシャワーを浴びることもできた。
ちなみに、シャンプーや石鹸などは、家から持参したものだ。病院にはそのような備品は
ないから。バスタオルとタオルはあったけれど、
それ以外の個人的な備品(パジャマ含む)はすべて持参なのである。
日本だと、身ひとつで入院だったからラクだったなぁ。
今回は、ベビー服から備品まで、小さいトランクにまとめて小旅行のような状態で
入院したのでした。