陣痛がやって来た


出産する病院を下見がてらお散歩に行った日の夜。
なぜだか遅くまで眠れなくて… 夜中の1時半ごろようやくベッドに入った。
日付を超えてから寝ることは、ここしばらくなかったことなのに。


午前3時14分。強い痛みを感じた。
ついに来た。
これは間違いなくあの痛み。陣痛だ。
だけど10数秒と短い痛み。次の痛みが訪れるまでに、まだ15分以上の間隔がある。
ん?そうかと思うと10分間隔だったり、次は20分後だったり。間隔は不定期だ。
でもまぎれもないこれは陣痛だ。


ふと隣で寝ているはずの夫に呼びかけようとする。
が、いない…。またしてもリビングのソファで寝ているな。
案の定、NHKでJリーグを見ながらぐぅぐぅ寝ていた。
この時点で起こすのも可愛そうかな、これから長い一日が始まるわけだし。
そう思い、とりあえずシャワーを浴びることに。
それでもまだ10分間隔にはならないので、再び横になった。
まだ寝ていられるなんて、余裕がある証拠。


午前5時30分。いよいよ10分間隔になったようだ。
夫を起こし、
本格的に入院の用意をすることにする。持ち物はOK?ビデオやデジカメの充電はOK?
ババさんの連絡先は大丈夫??
…しかしまた少し痛みの間隔が遠のく… まだ大丈夫だなぁ。
できれば少しでも「普通の朝の時間」に近いほうがいいなぁ、入院は。
ババさんをあまり早朝に呼び出すのも申し訳ないし。
そんな思いが、お腹の子にも通じたのだろうか?
もう少し自宅で痛みに耐えよう。
痛みの長さは、当初の10数秒から30秒近くにまで長くなっていた。
これって結構ツライのよ。
明るくなるまで頑張ろうと思う反面、早く10分間隔になって病院に入りたい、という
思いも正直あった。


結局、6時50分まで粘った。
あまり粘りすぎて、病院に着いたとたんに生まれても困るし。
二人目は早いと言うし。
10分間隔というのは微妙なとこだけど、もう7時になるし、そろそろいいだろうと。
ババさんに電話し、これから病院に向かいますので、そちらも病院に向かって下さいと告げる。
長男を起こし、パジャマから着替えさせる。
不思議と彼はシャキっと目を開け、しっかりと自分で靴をはき、ヤル気マンマンで
外出の準備をしてくれた。あぁ助かる〜 こんな状態のときにぐずぐずされたら大変よ。


7時ちょうどに車で出発。日曜日、今日はフェイラのある日だ。
まだ外は薄暗いけど、鳥は鳴きはじめ、フェイラの準備が始まっていた。