美瑛フレンチに感動…


最近、女性雑誌などで北海道特集が組まれると、決まって出てくるのが美瑛フレンチ。
え、美瑛でフレンチ???
10年前の記憶しかない者にとっては、かなりミスマッチな感じなんですが(だって美瑛って風景はきれいだけど田舎だもん。フレンチのイメージなんてないし…)。
どうも、ここ数年でメキメキと増えているらしいんですね。
増えてると言っても数軒というレベルですが、ゼロからの増加ですからねぇ。これはすごいことです。


中には幼児連れNGのお店もある中、ここは特にそういった決まりはない、ということだったのでランチに予約しました。
なんと、農協(JAびえい)が運営しているフレンチレストラン「アスペルジュ」であります。
これはフランス語でアスパラのことですね、確か。フレンチだからフランス語でいいんだよね?えーとポル語ではちなみにアスパルゴだったよね。似てますね。
風連のアスパラも絶品ですが、美瑛のアスパラも有名らしい。自慢の特産品を店名に掲げ、いいですねぇ。自信が感じられます。



国道沿いにあり、わかりやすいはずなのですが、私たちはつい通過してしましました(汗)。
だってあまりにシンプルな建物なんだもの。白とシルバーの箱みたいな形の建物が3つ、つながって建ってました。
旭川から来ると、右手に大きな農協の施設があるので、その向かいと思えばすぐわかるかも。


店内は、大きな窓から自然光がさんさんと差し込み、とっても気持ちいい!
何より、モダンでオシャレなんだよなぁ。美瑛にこんなところがあるなんてー。(って、しつこい??)


ランチは多くの人がコースを選ぶでしょう。3タイプあって、2100円、2650円、3680円。
前菜が多かったり、メインの内容が違ったりで料金が変わってくるんだけど、今回は大人3人で2100円をひとつ、2650円をふたつオーダーしました。
料理はどれもこれも美味しくて、シンプルなんだけど野菜の味がぐぐっと出てて、本当に素晴らしかった。
どれもこれも、うちの畑で採れるものと素材的にはそう変わらないはずなんだけど、料理の手間がかかっているぶん、ぐぐっと美味しい。
忙しい農家の家庭ではちょっと出来ない手間…。
美味しい野菜には慣れっこのはずの父も母も、美味しさに驚き、感動していたみたい。
「そんなこじゃれた料理なんて…」とやや引き気味だった二人を、ちょっと強引に連れて来て良かった。特に母は、かーなーり、満足しておりました。
あのインテリアと雰囲気は、旭川以北ではちょっと味わえないしね。女性なら誰だって感激すること間違いなしっ。


ではお料理の写真を。


こちらの売り物のひとつ
・20種類の野菜を使った取り合わせ
あまりに美しくて見とれちゃいます…。
でもこれを思い切ってごちゃまぜにしてから食べるんです。周りのソースも、スパイスも、すべてからみあってこそ美味しさが際立つというもの。
うーーーん。野菜って美味しい。

・一晩マリネしたトマトの低温ロースト 茹で上げブロッコリー
これはおそらく、春にはアスパラになるんでしょうな。ここのアスパラ、いつかきっと食べてみたい〜
ブロッコリーもゆで具合が絶妙で、甘味が満点で、すっごく美味しい。
大きな株で、どどーんと出てくるのもうれしい。

メインは豚肉。
・美瑛産豚肩ロースのコンフィソテー 越冬じゃがバター
これがまた柔らかくてほろほろと。豚とは思えない感じ。
ほうれん草のソテーもタイミングばっちりないため具合に感動です。


2100円のコースに登場する、ユリ根のリゾット。
これは意外で美味しい。うちでもユリ根を食べるけど、だいたいがしょうゆ味のあんかけ風なんだよね。
リゾットにするなんて思ってもみなかった。これは作ってみたい。ぜひ。
おかわり用に、小さいル・クルーゼにたんまり入ってくるのがうれしい。他の人にももちろんおすそわけできちゃうもんね。



デザートに、
・プチトマトのシロップ漬け
甘くて可愛くて。トマトがフルーツのようです。
写真はないけど、このほかにヨーグルトシャーベットとか、一口ブラウニー(黒豆入り)などがコーヒーとともに供されます。
あぁもう、どれもこれも美味しかった。
北海道に生まれて良かったと思った。
この値段でこの内容。産直だからこそ、流通コストがかからないからこそ出来るんだなぁ。
東京じゃ難しいだろうし、札幌でもこの値段は無理でしょう。


レストラン入口はキッチンが丸見えのガラス張りになっていて、思わず作業をじーっと見つめたくなります…。



ちなみに、お料理のプロデュースは中道博氏。北海道のフレンチの第一人者とも言える有名シェフです。
私が社会人になって間もないころ、会社の大先輩たちに連れて来てもらった人生初のフレンチレストラン「モリエール」。
いつか行ってみたい憧れの、真狩村のフレンチ「マッカリーナ」。
先日札幌で友達とランチしようと試みたものの小学生以下NGで泣く泣くあきらめた、モエレ沼公園内の「ランファン・キ・レーブ」。
これらすべて、この中道シェフのお店なんですねぇ。すごいっ。
ますます、他の店への期待が高まります…。やっぱり、いつか行ってみたい…。


さて、レストランの隣の棟は、テイクアウトがメインのスイーツショップ。カフェも兼ねていて、飲み物なんかも注文できます。
さっきいただいたプチトマトのシロップ漬けやブラウニー、それにニンジンのパウンドケーキなども買えるのよ。通販などでは販売してないのだそうで、ここに来て買うしかないわけだ。魅力的…。


その隣が、産直農産物のお店。「美瑛選果」と言います。ここもまた並べ方なんかがちょっとお洒落で。道産米のきらら397なども、可愛いパッケージで売られてます。
ズッキーニからジャガイモ、きゅうり、ブロッコリーと何でもあるけれど、ここではやはり完熟の真っ赤なトマトや、とれたてトウモロコシをお求めいただきたい。
一番、スーパーの品と違いを感じられる野菜だと思います。はい。


この地域、中国語を話す外国人客も多いそうですが、そういった方々も生鮮野菜を買われるそうです。いつどこで食べるんだろ?飛行機には持ち込めないはずだし。
ホテルでトマトのまるかじりとか、しちゃうんだろうか(笑)