暑い国の収納事情


サルバドールのアパートは、サンパウロのものに比べて、部屋数が少ないもしくは部屋が狭いものが多いようだ。
話にも聞いていたけど、自分の目で、新聞に掲載されている賃貸物件情報を見てみても、そうだった。
3LDKより、2LDKが多いし、専有面積も狭め。
と言ってももちろん、日本のウサギ小屋から見たらかーなーり広いんだけどね…。


我が家は一応3LDKだけれども、日本で言えば各部屋にあるであろうクローゼットもしくは押入れが、3部屋中1部屋にしかない。
その1部屋分のクローゼットも、夫婦の衣服やバッグを入れればおしまい、というくらいのサイズなので、一つクローゼットを買い足したけど。
それだけ。
あとは子供部屋に、もともと持っていたカラーボックスやプラスチック収納ケース、それに今回の引っ越しにあたってサンパウロの友人たちから譲り受けたり買ったりした収納ケース。
それらを活用して、なんとかモノを納めている。


それでもなお納めきれないものがある。
それは、
・寝具
・冬服
・買い置きの食品
・大きいスーツケース4つ


しょうがないから、これらは、1つの部屋を完全に物置状態にして、そこにダンボールのまま積み重ねている。
もう、開かずの間状態である。


我が家はもともと「買い置き」派。
それは自分が、中心部から離れた農村地域の大きい家に住んでいた影響だと思う。
店に毎日気軽に行ける地域じゃないから、車で買い出しに行ったら1週間分買いだめする。特に冬は。雪で車が出せないことも時々あるから。
いざと言う時のための食糧や物資が、常に在庫として家にたんまりあった。そういう環境で育った。
なのでついつい、自分が家族を持っても、買い置きしちゃうんだよなぁー。


しかしこれからはそういうわけにはいかない。
なんせ、収納場所がないから、物理的に買い置きが出来ないわけだ。
いままでトイレットペーパーや紙オムツなんて、結構な量を買い置きしてたけど、それも置き場所の関係で出来ない。
在庫を持たない生活に、切り替えるしかない。
ま、本当はそのほうがいいんだけどね。わかっているけど出来なかったこれまでは。
しかし今回の引っ越しで、そうせざるを得なくなった。それはそれで良かった変化なのかも。


と言う具合に、日用品や食料品は、徒歩3分の大型スーパーですぐに調達することにした。
あと、もう着ない服(仕事用のスーツ、マタニティウェア)や小さくなった子供服・靴・赤ちゃんグッズ・オモチャなどはサンパウロの友達に大量に譲って来た。
もう何年も前のものになるビジネス書や旅行の本などは、古本市に出した。


どうしても捨てられないものがある。
それらが、上記で書いた4つである。
寝具は、日本から持ってきたお気に入りの羽毛布団。サンパウロでは年中活用していた。
しかしここではタオルケットすらいらないような暑さだから、不要。


冬服は、サンパウロでは想像以上に必要で、去年の一時帰国でユニクロのフリースなどをわざわざ買い足したほど。
しかしこの街では年中この調子で暑いから、必要ない。


買い置きの食品とは、リベルダージなどで買った日本食。お米とか醤油とか、ふりかけとか乾麺とかソースとか。
中には、去年の夏に日本で買ってきたものもまだある。
賞味期限が多少微妙でも、よっぽど味がおかしくない限り、大切に消費する。それが外国である。
そんなわけで、こればかりは在庫しておかないと。


大きいスーツケースも、使わない時は結構場所を取る。しかし我が家には必需品。


こういうものを収納できる押入れが欲しいよね〜、なんてつぶやいてたら、こっちに住んで数年たつ友達がこう言った。
「こっちの人は部屋は広くなくていいのよ。収納スペースもなくていいのよ。だって、布団も服もいらないもん!」


なーるーほーどーーー。
確かに。目からウロコ。
常に薄着の環境。夜も布団いらず。日本人でない限り日本食の買い置きなんて必要なし。
うちだって、ずっとここに住み続けるなら、布団も冬服もいらないもんねー。
うん。それらがなければ、あの物置部屋はモノがなくなっちゃうよ。お客様をお泊め出来る部屋に早変わりだよ!


でも捨てられない。次にどこに行くかわからない転勤族だから。


日本でも、九州とか沖縄などの暑い地域は、収納スペースが少ないアパートが多いのかなぁ?
東南アジアの暑い国々も、やっぱり、部屋は狭いのだろうか。
各地の収納事情、おすすめ収納術など、何かコメントがある方、ぜひお寄せください…
収納ベタ、片付け苦手な私からのお願いです。