はじめてのおさんぽ


今日、こっちに来てから初めて、散歩に出かけた。
やっと外来者の予定がなくなり、気分にも余裕が出てきたし、たまたま今日は歩いてアレックスを幼稚園まで連れていかなければならないと言う状況でもあったので。
いつもより遅め、おおまかな家事をすませてからアレックスの手を引いて15分ほどの道のりを歩いた。
途中、バスを見ては「バシュ、のる!ばしゅ!のる!」と騒ぎつつ、だっこだっことせがまれつつ、なんとかそれをうまく交わしながら15分間すべて歩かせた。
アレックス、よく頑張ったぞ!
ベビーカーでがんがん押し進みたいところだったけど、そうすると帰りにカラのベビーカーを引きながら散歩しなけらばならなくなるからね…。


そして身軽になった私は、まず海の方向へと歩いてみた。
海は、思ったより近かった。今日は雲ひとつない青空が広がっていて、その青がとてもきれいで。
海も輝いて見えた。
そういえば、フラッチを出てこの家に住み始めてから、結構曇り空の日も多くて。
たまたま車で海沿いの道を走る時も、なんとなく曇っていることが多くて。
サルバドールの海なんて、全然青くないし、きれいじゃない…なんて思っていた。



でもそれは天候のせいと、自分の気持ちのせいだったんだ。
今日見た海はとても青く、きれいだった。
サルバドールって、いいところかも知れない。案外、いいところなんじゃないの?
そんなふうに自分の心の中の雲も、だんだん晴れていったみたい。


いくつか散策中に立ち寄りたいスポットがあった。
スポーツジムとか、プールとか、語学学校とか…。事前に電話帳で住所を調べ、メモして、地図と照らし合わせながら歩いてた。
サンパウロと同じような、通りを示す青に白文字の看板が交差点に立ってるんだけど、悲しいかな、番地の数字が書かれていないのよね。
初めての街で、これは結構きつい。どこからどこまでが、何番地になるんだろうって、見当もつかないから。


しかも私が歩いていたOtavio Mangabeiraという海沿いの大きな通りは、番地が明記されている建物が極端に少ない。
ということで仕方なく、トヨタショールームのお姉さんとか、小さなバールのおじさんに聞き込みして番地を知るしかなかった。
みんな親切に教えてくれたので助かったけど。
(しかしショールームのお姉さん、自分とこの番地も覚えてないのかい?わざわざノートを出して調べてから回答してくれたよ…)


結構ぐるぐると歩いて、目的の場所にたどり着いてはアウラ(レッスン)の時間や月謝を聞いたりした。
途中、小さなスーパーマーケットを見つけては、入ってみる。
まだオープン1か月と言うお店は、陳列がとても整然としていてきれいで、気持ち良かった。ワインの品ぞろえがとても豊富だった。
牛肉のかたまりを店内で解体して売っていた、肉分野に強そうなお店もあった。
狭い範囲の中に、個性豊かなスーパーが案外あるもんだなぁと感心した。


この地区の通りの名前は、ブラジルの州の名前になっている。
Rua Sao Pauloとか、Rua Minas Geraisとか。だいたいの州はあるんじゃないだろうか。位置的な関係性はあまりなさそうだけど(笑)
Amapa とか Acre になると、Rua Territorio do Amapaのように、前にterritorio(地域)というのがついている。
州になる前の呼び名をそのまま使っているのかな。長い通り名になるのでちょっとやっかいなんだけど。
ともあれ、州の名前というのは覚えやすいので助かるわ。


写真は、ミナスジェライス通りにあった、肉充実のスーパー。名前にミナスとついていても、ミナス料理の食材が豊富っていうわけではないのでご注意。



お散歩中、もちろんショルダーバッグにデジカメをしのばせていたんだけど、ここではサンパウロのように堂々と撮影できない雰囲気がまだあるんだよなぁ。
ちょうどサンパウロの3年前くらいな感じ。
当時は、まだデジカメ所有率もかなり低かった気がするし、撮影すると目立っちゃう感じだった。
だけど最近はブラジル人も普通に街でデジカメ撮影しているしね。庶民が集まるサッカー場ですらデジカメとか携帯カメラでばしばし撮影だからね、ブラジル人が。


でもここはサルバドール。なんだかんだいって、やっぱりサンパウロより3年くらい遅れている感じだなぁ。
まだまだカメラは目立つ気がする。
だから私も、周りの状況を気にしつつ、カバンからさっと取り出して、パパっと撮影。
だからついつい、画像がナナメってます…。慌ててるので…(言い訳)


上半身ハダカで、釣りざおをもって、うれしそうな足取りで海に向かうおじさんの後姿が可愛かったのでした。



それにしても黒いなぁ、みんな。
ゴルフ焼けで、サンパウロの奥様達の中では断然黒かった私の腕も、ここではかなり白く見えるわ。
軟禁生活が続いたので、色が落ちたのかしら。
でもまた黒くなること間違いなし。この太陽には、SPF45もかなわさそうだ…。