Vila Maria パレード練習会にて

先日、我がチームVila MariaのEnsaio Geral(エンサイオ・ジェラウ)が本番会場であるSambódoromoで行われた。
これは、チーム全体の参加者が集まってパレードコースを実際に踊りながら進んでみる練習。本番まで数回あり、参加は自由。
去年も3回ほど参加したんだったなぁ。懐かしいこの雰囲気、1年ぶり。会場わきに並ぶホットドックやポップコーンの屋台、それにビール売り。
このあたりも本番さながらだよなぁ。


1日に数チームが、1時間ごとに会場を借りて次々に練習パレードを行う。
私たちが到着したころには、一つ前のチームがちょうどスタートするところだった。鳴り響くバテリアのリズム、生で、身近で聞くと本当に気持ちいい!!!
思わずバテリアのすぐ近くへ寄って行き、大音量を体中で感じる。本当にゾクゾクする…思わず体が揺れるよ。あぁ、音楽っていいねぇ〜と実感する。そう、サンバも音楽だ。
派手な衣装の踊りばかりがイメージされがちだけど、サンバって音楽だ。この人数で、思いっきり打楽器を叩いて、一人も叩きこぼれずに一糸乱れずにリズムをバチっと決める。これってすごいことよ〜。
プロだわ…。



うっとり見惚れ、聞き惚れていると、我が茶の湯グループのリーダーから招集をかけられた。そろそろ一か所に集まれと。
とりあえずその場所に行くも、まだまだ練習が始まりそうな雰囲気はない。ボーっと雑談するのにも飽きたので、そのあたりをウロウロしてみることにした。
だって、周りには、思わず写真に収めたくなるような面白い服の人がいっぱい!
我々が茶の湯グループであるように、Vila Mariaの中にたくさんのグループがあり、グループごとにお揃いのTシャツを作って着ていたりする。そのTシャツ、今年はとにかく日本がテーマなもんだから、やたらと日本語が入っていたり、カタカナやひらがなで「びら まりあ」と入れていたり。
我々日本人から見るとおもしろくって仕方ない。


たとえばこちらは和服風のスタイル。チームの隊列や動きのスピードなどを管理する役目の人たちのユニフォームだ。
ニシキゴイを2匹あしらっているところが可愛い。おじさんたちの笑顔も可愛い!


日本人らしくペコリとおじぎをしている男の子を刺しゅうしたデザインは、Pancoという製パンメーカーによるグループ。なるほど、こういう表現方法もあるのか。男の子はこのメーカーのキャラクター。




派手派手な色遣いで鎧かぶとと鳥居をデザインしたもの。こういう系統(色が派手だが、モチーフは和)のTシャツは結構多かった気がする。
日本人は決して採用しないであろう色づかいだよねぇ?




こちらは、リオの人気サッカーチーム、フラメンゴのファンによるグループの皆さん。胸の赤と黒のマークがチームのマークだそう。ジーコが在籍していたこともある、ブラジルで一番ファンが多いと言われるチームだって。



こうやってみると、企業からサッカーチームまで、いろんな組織がグループを築き、パレードに参加しているんだね。なんか、阿波踊りよさこいに通じるものがあるね。
もちろんこれらは練習着であって、本番はサンバ服になるから、グループを見ただけで企業なのかサッカー系なのか何なのかは見分けかねるんだけども。



さて、そうこうしているうちにようやく整列の掛け声がかかった。どうやら茶の湯グループは、全体で見るとかなり後方に位置するみたい。
「ペレのそっくりさん」がいるグループの次が私たちですから(笑)そっくりさんはかなり目立つはずなので、ぜひ当日、見つけて下さい!
で、配布された歌詞カードを手に、みんな必死で歌詞を覚える。日本人もブラジル人もみんな頑張って覚えるのだ。
…でも我々日本人には厳しいよ〜いきなりポル語の歌詞を覚えるのは。この日はサビのほんの一部程度かな、覚えられたのは。


というわけで、片手に歌詞カード、片手に例の小道具(棒)を持っていよいよパレードが動き出した。
たまたま私はグループの最前列にいたんだけど、いやぁ、隊列管理のお兄さんが厳しいこと!
ちょっとでも先走ろうとしたら、「俺より前に出るな!!」と両手を広げてコワイ顔で注意する。へぇ・・・噂には聞いてたけど、このチームって練習厳しいって本当なのねぇ。
また、友達が練習中に写真を撮っていたら、数名の隊列管理兄さんにものすごい形相で注意されたんだと。
さらにさらに。歌詞があやしいもんだからあまり歌わないでいたら、やはり兄さんに「カンタ!カンタ!」(歌う歌う!!)と目を見て注意された。明らかに、歌っていないメンバーに対して注意していた。
き・び・しーーーー。


というのも、去年参加したチームでは、このような厳しさを感じたことはなかったんだよね。もっと適当というか、笑顔であればそれでよし、みたいなノリがあって。
なんか、今回の方が、いい意味でも悪い意味でも「真剣」という印象。こういうのって日本的って言うのかも?!


そんなこんなで、結構真面目に、歌って笑顔で踊って… ゴール地点までたどり着きましたよ。
うーん。頑張った後のビールはうまい!
かなり汗かきました。本番の衣装を着たら、もっともっと暑いだろう。そして、もっともっとビールがうまいであろう!
その一口のために頑張ると言っても過言ではないかも(笑)


さてさて、この日、会場で見つけた可愛い日系の踊り子さん。あまりに可愛くて、こんな日系の子がサンパウロにいたんだー!!と日本人一同、感激した次第。
日本人でサンバが上手なサンパウロ在住の人は何人も知っているけど、その誰でもない、どう見ても日本人じゃなくて日系人という雰囲気だったから、どこにこんな子が…と本当にびっくりしたのよ。
この子!!!


残念ながらブレブレなんだけど、どうやらこの彼女、2006年にサルバドールのカルナヴァルで女王に選ばれた「Yuka-chan」だったそうで!
眼の雰囲気がもしかしてユカチャン?と思ったんだけど、もっともっと若い子に見えたし、そもそもサルバドールの彼女がここにいるわけないと思ったし。
でも後日、コメントにていただいた情報によると、やっぱりユカチャンだったんだ。そうだったのか。
それにしても可愛くて、ブラジル人にも大人気だったよ。


別の日に、Vila Mariaの本拠地で行われた練習会にも彼女の姿があり、ゴールドの衣装で踊りまくっておりました。
で、ケータイカメラでみんなバシバシ写真撮ってた。
そういえばブラジルでもずいぶんカメラ付き携帯が普及したよなぁと思うヒトコマ。まだまだ値段が高いので、主婦の私には手が届かないんだけれども。



ユカチャンという強力な助っ人も入ったことですし、さて今年は優勝を狙えるかな、ヴィラマリア。
その一端を担えるように、頑張って歌って、踊ろう!ね〜みんな!!!