丘から見下ろす街並みとサンフランシスコ教会


最終日はゆっくりめに朝食を取り、9時過ぎから敷地内で馬に乗せてもらった。ただパカポコと歩くのみ。のんびりゆっくり馬のぬくもりを感じるというライトな乗馬だ。
アマゾンでかなりワイルドで強烈な乗馬を体験した私たちとしては、もっと走らせたかったけれど、まぁのんびりもいいよね…
続いては馬車で公道を走ってもらい、少し奥地にあるアグアサンタという場所まで連れて行ってもらった。そこには、チラデンテスで見たようなシャファリス(水汲み場)があり、今もバリバリ現役で勢いよく水を吐き出していた。
ライオンみたいな顔の銅像の口から水が出てきて、10リットル入りのタンクなどに皆さんしっかりと入れて持ち帰っていた。マグネシウムが豊富な、良質の水らしい。
こんなことならせっかく車で来たんだし、我が家も20リットルタンクを持参すれば良かったねぇ。
今回はペットボトルの空きビン3本に、帰りの車で飲むための水を汲んで帰った。


そうこうしているうちにチェックアウトの12時になり、レストランでランチした。これも料金に含まれているからお得感がある。通常35ヘアイス程度の料理が食べられるんだもの!
料理はなかなか美味しかった。ビーフカツレツのトマトソース(ビッフェ ア ミラネーザ)を食べたけど、ソースとチーズの絡み具合が絶妙で美味でした。
屋外プールを眺めながらの開放的なレストランはとても気持ちいいよ。


宿を後にして、もう一度サンジョアデルレイの街を少し観光することにした。地球の歩き方に書いてあった、街を一望できる丘にのぼってみたのだ。もちろん車でね。
これは歩いてきたらかなりキツイよ… 車のないバックパッカーは根性入れて歩くのかなぁ…
丘の上にはキリスト像と思われる大きなモニュメントが堂々と立ち、街を見下ろしていた。
丘からの眺めはなかなか素晴らしかった。歴史的な建物の周りに現代のビルも立っていて、いまと昔の融合という感じがよくわかった。
望遠レンズで撮影したら、箱庭のおもちゃみたいだ。


続いて少し旧市街を歩いた。昨日の路上駐車の車の数とは打って変わって今日は少なく、石畳の面積が広く感じられた。
歩いている人も少ない。そうか、普段は結構さみしい感じなんだな。週末ににぎわう観光地の典型的な例だな。


最後に、昨日行きそびれたサンフランシスコ教会へ。ここは街のシンボル的存在で、とりわけ素晴らしいのが外壁を飾るミナス出身の偉大な彫刻家・アレイジャジーニョによるマリアや天使の像だ。


繊細で優しい、込み入った彫刻は望遠レンズで見るとその迫力が間近に迫る。美しいなぁ。ずっと見ていても飽きないよ。
夕方が近づいていたので中には入らず、外観と、前庭の樹齢100年を超えるであろう立派な帝王ヤシの並木を撮影して終わることにした。
教会の前にちょっとしたバールがあり、地元の人たちが楽しそうにビールを飲みながら談笑していた。バックには偉大な教会。いいなぁ、こんな環境でおいしいものを味わえるなんて、最高だよなぁ〜
こんなところにも液晶テレビがあり、屋外のテラス席の人向けに店の外に据え置いてあった。ちょうどサッカーの試合が始まる時で、男性陣はひいきのチームのユニフォームを着て盛り上がっていた。
こういう風景は、サンパウロもミナスも変わらないのね。やっぱりブラジルだなぁ。


行きはよいよい帰りは怖い…じゃないけれど、帰りは途中でラブラスという街の中に間違って入ってしまい、20分近くロスしてしまった。
だけど市内で知的そうな若者カップルにサンパウロへの道をたずね、そのとおりに行ったらOKだった。ブラジル人に道を聞いて正確な答えがもらえる確率は非常に低いから、今回はとてもラッキー!!
渋滞はなくスムーズだったけれど、途中で、反対車線が大事故のため通行不可能になっていた。大型トラックが2〜3台横転していた。救急車が今まさに到着、という時だった。
田舎の中の一本道だから、そこをふさがれるとどうにもならない。やむを得ず待機している人の車の列はものすごいことになっていた。
あれを見て、あぁもしこっちの車線だったら私たちも大変なことになっていたんだ…と思うと、怖くなった。みんな120キロくらい普通に出しているから、ぶつかったときの衝撃はすごいと思う。


ともあれ、なんとか無事に我が家に到着。
ひたすら運転し続けていたダンナはさすがに足が疲れ切った模様。ひとりで400キロ、しかもマニュアル車だもんキツいよね。
だけど今回はとてもいい旅だった。私たちはオーロプレットにはまだ行ってないけど、きっとこういう感じなんだろうな… と想像できたし、オーロプレットまで行かなくても十分歴史的都市を満喫できることがわかった。
しかもあの蒸気機関車はブラジル広しと言えども、なかなかお目にかかれないと思う。
小さいながらも魅力がぎっしり詰まった街。ロングドライブさえ気にならないというダンナさまをお持ちの皆様、ぜひ3連休にはサンジョアンデルヘイを訪れることをオススメしますわ!