ママでも金のヤワラちゃん、おめでとう!


この週末、長距離バスに乗ってリオデジャネイロへ行ってきた。柔道の世界選手権を見るために。
特に柔道好きというわけではないけれど、あのヤワラちゃんがブラジルまで来るのだから!
あの過酷な長時間フライトに耐えて、日本から戦いに来るのだから!
たかだかバスで6時間の近所に住んでいる日本人としては、やはりこの目で応援するしかないでしょう!
…ということで、数日前にバタバタと予定を組んで、初のバス旅にトライしたわけであります。もちろん子どもたちも一緒に。



それにしても谷亮子とは素晴らしい選手です。正直、もう選手としては決して若くない部類に入るだろうし、なんたって私とほぼ同じ時期(2005年の11月)に出産してるんだから。
なんだかんだ言って、妊娠・出産を経た女のカラダって、やっぱり産前とは違うと私は実感しているし…。今回は優勝は難しいんじゃない?なんて失礼なことを思っていた。

でも彼女は強かった。産後のブランクなんてどこにあるの?ってくらい、軽々とした身のこなし。キビキビとした動き。
やっぱり凡人とは違うわ…。
生で見ると、148センチとは思えない。マットの上ではとても大きく、堂々と見えたよ。(でもほかの選手と並ぶとやっぱり小柄だったわ)
私たちは谷選手の初戦の2試合が終わった後、午後から会場に入り、夜8時45分からの準決勝から見たんだけど、いやぁ、どの試合もハラハラしたなぁ。
柔道ってこんなに見ていてドキドキするものだったっけ。5分間がすごく長いようで、短くて。
あと10秒でも結果はひっくり返るから、まさに目が離せない。知らず知らずに手に汗握り、やわらちゃんの決勝では、私まで緊張のあまり声を出して応援できなかった。
まさに、息を呑む、そんな状態でひたすら祈ってた感じ。

一本勝ちではなかったけど、鮮やかに相手(キューバの選手)を交わす姿は、さすがでした。
「ママでも金。」
有言実行の彼女を心から尊敬するし、大きな拍手を送りたい。
ここまでの道のり、15年間、そしてこれからの道、とても長くて辛かろうけれど、柔ちゃんは柔道が大好きなんだろうな。だからこそ頑張って来たし、これからも頑張れるのだろうな。


思わず、出産後の自分のこの2年間を振り返り… ううう、ヤワラちゃんとは違って、ろくに前進もしてないような自分が情けなくなったりして。
私に出来たのは、佳亮ちゃんに代わって、彼と同い年のアレックスと一緒にエールを贈ることだけだった。
アレックスが「ママー」と叫んだの、届いたかなぁ。(数少ないボキャブラリーを駆使して彼なりのエール)
谷選手、金メダル本当におめでとうございました。縁あってこの地ブラジルで声援を送れたこと、そしてそれに応えてくれた亮子ママ…たくさんの感動をありがとう!



私たちが観戦した最終日は、日本勢がすごい頑張りを見せ、女子無差別級の塚田真希選手、男子無差別級の棟田康幸選手ともに金メダルの快挙。
その日までは日本はいま一つ振るわず、ブラジルのテレビ局・グローボの放送内でも日本は結構けなされていた感じがして悔しかったのよね。だからここに来て一気に3個の金メダル獲得は本当に素晴らしい。
最終的に、国別のメダル数でも日本がトップに立った。
そして開催地ブラジルも大健闘し、金メダルも取った。応援団の盛り上がりようもさすがブラジルらしく、派手だったよ。(さすがにサンバのリズムはなかったけどね)



応援団と言えば、日本の勢力もものすごかった。そもそもスポンサー名が思いっきり日本語(産経新聞だとか、ダンディハウスだとか、そのものズバリの表記…)。
だから会場に入ると、ここは日本か?と思うような光景。
さらに拍車をかけるのが、派手派手な「谷亮子」バックプリント入り赤はっぴ着用の応援団の皆さんの存在だ。
谷選手はトヨタ自動車所属、ということで、在ブラジルのトヨタ関係の皆様方がワンブロック占領の勢いで応援に駆けつけていたようだ。
私たちはインターネットのチケット購入サイト(ingressofasil.com.br)にて適当な席を買ったわけだけど、たまたまその谷選手応援団のすぐ近くの席であった。
だから違和感なく、思いっきり応援することが出来て良かった。
赤はっぴだけではなく、空気を入れて2本を打ち鳴らすタイプの「応援棒」(もちろん谷亮子ロゴ入り)を会場で配布して、掛け声に合わせて音を出していた。
もう、すっかり日本ワールドであった。


遠く日本からお目当ての選手を応援しに来た方々もいらっしゃるそうだ。もちろん日本以外の国、ベラルーシとかオランダとか、世界各国からも少ないながら応援団が存在していた。
さすが国際試合である。このわくわくする雰囲気は、世界大会ならではだろうな。


そして私たち日本人の注目の的となったのが、あの藤原紀香ちゃん。(なぜか、ちゃん付けにしたい。)
フジテレビの特番のために急きょ、特別コメンテーターとしてリオ入りしたとのこと。司会の平井アナと、坂口憲二さんとともに、会場でひときわ輝くオーラを放っておりました。
まさかリオで紀香ちゃんを生で拝めるとは… ありがたや、ありがたや。



彼女、本当にスタイル抜群ねぇ。あぁ、一眼レフを持参しなかったことが悔やまれるよ。(って、何を見に行ったんだか)
柔道関係者らしいゴッツイおじさま、「ちょっと僕にもミーハーさせてねぇ」と言ってカメラを構えていた姿がとてもほほえましかったわ。「やっぱりかわいいなぁ」とつぶやきながらその場を密かに去った様子もまたほほ笑ましく。



試合中も、真剣に選手へ視線を送っていたお三方。試合終了後も、約7時間後の日本での放送に向けて準備を続けていた皆さん。お疲れ様でした。
こういうとき、どうしても取材側の立場に立って見てしまう私。終わってメダル取って一安心、じゃないんだよね〜。まだ本番前だから気を抜けないんだよね。
最終日のフジの番組はぜひ見てみたかったな。


帰りの夜行バスではさすがの元気息子たちもぐっすり。心配されていた密室での大騒ぎも全くなく、なんとか初のバス旅も大成功。
空き時間にはホテルのプールで遊んだし、初めて訪れたBarra da Tijuca(バーハ海岸)の散歩も楽しんだし、短いながらもエキスがぎゅぎゅっと詰まった1泊3日のバス旅行。きっかけを作ってくれた日本の柔道選手団の皆様に感謝です。
思い立って即行動してみて良かった。
谷本歩実選手、西田優香選手との記念撮影もいい思い出。お二人とも気さくで、笑顔が素敵でした。コイとアレックスを可愛がってくれてありがとうね!!


はるばる遠くブラジルまで来てくれた選手や紀香ちゃんや応援団などの皆さん、試合後はおいしいシュラスコくらい食べられたかなぁ?
ブラジルの空気を少しでも感じてもらえればいいなぁ、と思う私は、すっかりブラジルモードに戻ってしまっているようです(笑)