出会いと別れの3月


サンパウロ暮らしも早1年半、ダンナについてはもうすぐ2年が経つ。
4年程度の駐在予定、ということはそろそろ折り返し地点なんだなぁ、と思う。早いな。
近ごろ、新しい日本人妻トモダチが何人か出来た。この数ヶ月の間にサンパウロに着いた人たち。
そんな彼女達から見たら、私も立派な「先輩」になっちゃうんだなぁ。自分がかつて教えてもらったお店情報なんかを、いまは自分が新しい人たちに教えていたりする。
まだまだ新参者なのに、と思っていても、どんどんこうやって後輩が出来てくるんだなぁ。
月日の流れの速さを嫌でも実感させられる。


そしてついに、身近な駐在友達を見送るときがやってきた。
これまでも、○○さんが本帰国(ほんきこく:数週間〜1ヶ月程度日本に戻る「いちじきこく」に対し、駐在任期を終え、家も引き払い、日本に戻ること)するのよ…という話はよく耳にしたけど、自分と直接親しくしていた間柄ではない人々だったりしたので、実はあまり実感もわかなかった。
今回は、同じ時期に、同じ会に入会し、一緒にランチしたりコンサートに行ったり、電話やメールであれこれとおしゃべりを重ねた間柄の友達。
年は私より上で、人生経験も豊富で、大人だから、彼女から学ぶところはとても多かった。
私の気付かない視点でしっかりと「駐在」という立場をとらえていて、彼女の綴る言葉からわが身を振り返させられることもよくあった。ハッとさせられ、いろんなことを気付かせてもらった。


彼女が日本に旅立つ当日、会の有志数名で、出発するホテルまで見送りに行った。
別れ際に何か贈り物を…と思ったけど、結局何の用意もできず、即席で手紙を書いた。オマケとして、コイ直筆の手紙(裏面にコイ画伯による絵入り)も入れて。
最近、字を書くのが楽しくなってきたらしいコイ、彼女とは面識がないにもかかわらず、名前を教えたら喜んで書いていた。
あんな怪しい手紙を受け取る彼女も気の毒だけど(笑)、長いフライトの中にちょっとした笑いをお届けできていたらいいな…。


不思議と見送る瞬間にも淋しさは感じなかった。きっとすぐまたどこかで会えるような気がしたからね。
そろそろ日本に足を下ろしたころかな。日本での新生活、めいっぱい楽しんで欲しいな。


これから毎年、いや半年ごとに? こういう別れが私の身近に訪れるのかな。
そして近い将来、私も見送られる立場になるんだろう。
なぁんて書くと、ちょっとセンチメンタルな気分になってきた。
どこにいても、日本の企業の一員として動いている限り、3月は別れの季節なんだね。