4日目:食欲復活と、入院生活のささやかな楽しみ


今朝も採血。もう見るのも辛い。
両腕からは採れず、足の血管から再トライしていた。
激しく動く小さな体を押さえるのも辛い。


いつも朝はベビーバスを借りて入浴させている。点滴はずっとつながれたまま、だけどこのときばかりははずせるので、つかの間の自由。
装置は腕についたままだから、その部分をビニール袋で濡れないように覆って、入浴中も腕を上に上げて水がつかないようにして。
常に不機嫌なアレックスも、このときが一番楽しそうだ。やっぱりお風呂は気持ちいいよね〜。
出そうとすると、まだ入っていたい!!といわんばかりに体を突っぱね、じたばたする。
入院中、唯一の楽しみだもんなぁ…。


私の下痢は収まってきた。2日もあれば治るのに。なんでアレックスはこんなに続くんだろう。
今朝も何も食べたがらず、おっぱいばかりを欲しがる。目もギョロリとしている。


昼食が届いたとき、そんなアレックスにも変化が訪れた。
食べ物を指差し、んっ!んっ!と言って欲しいものを指示するのだ。
実際、スプーンで口に運ぶと、食べるのはほんのちょっぴり。せいぜい、スプーン3杯程度なんだけどね。
それでも、自ら食欲を示すのは久しぶり。快挙!
だってねぇ。かれこれ5日も、まともに食べてないのよ。ずっと点滴だけで栄養を送っているのよ。
さすがに心配。


夜、またプレイルームへ。少しブロックで遊ぶけど、すぐに飽きて抱っこをせがむ。
下痢は相変わらず3時間おき、それでも少し回数は減っているだろうか。


アレックスの楽しみが朝の入浴なら、私のささやかな楽しみはハーゲンダッツのアイス。
病院の売店に、なぜかハーゲンダッツが置いてあるのだ。味もなかなかバラエティ豊か。
ひとつ7ヘアイス(約400円)もするけれど、こんなときくらいは許されるよね?
さすがに毎日食べたら体重が怖いので、2日おきくらいに食べていた。
ほんと、それくらいしか楽しみのない入院生活。テレビっていってもポル語だし。本を読む余裕もないし。
すべてをアレックスにささげる時間、という感じ。自分のことなんて、何にも出来ない。
可愛いわが子が病気と闘っているんだもの、親の私が弱音を吐いてどうする!と思うけど、さすがに丸4日も付きっ切りは辛いよ…
病気の子を持つ親御さんの大変さが、少しだけわかるような気がした。
私なんて人生のうちのほんの数日の苦労だもの、頑張らなきゃ。
とは思うけど…。