ブラジル発の初海外、アルゼンチンへ


私の両親がブラジルに滞在している間、せっかくだから南米の観光スポットまで足を伸ばそうと、以前からあれこれと考えていた。
せっかく地球の裏側まで来るんだもの、しかも次に来ることがあるかどうかはわからない…。ならば、ブラジルより遠いどこかへ頑張って連れて行こうか。
ということで候補に上がったのが、行きたい世界遺産ナンバーワン(?)のインカ帝国、もしくは、誰もが「一度は見るべき」と口を揃えるパタゴニアの氷河か。
シーズンを考えたら、11月から2月ごろがベストだと言われているパタゴニアがいいかなぁ?
そんな感じで、ブラジルに来て初めて、ブラジル以外の国、つまり海外旅行へ行くことに決めたのだった。(ダンナはもう休みが取れないので、ダンナ抜きで→今思えば、結構無謀?!)


今回の旅程は、11月10日にサンパウロを出発し、16日に戻ってくる6泊7日。
初日に氷河の町、カラファテに入り、その後、動物の宝庫であるバルデス半島を回り、最後にブエノスアイレスで1泊するというツアーに参加した。
私もそうだったけど、アルゼンチンの地理なんて全然ピンと来ないよね?一応、地図でご紹介すると、今回のルートはこんな具合。
オレンジの矢印で記したとおり、サンパウロから


ずいぶん遠いところまで行っちゃうのね… 改めて見ると、ホントに地球の果てだなぁという気がするね。
(地図は外務省ホームページより拝借)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/argentine/

さて出発はまたまた早朝。5時15分に家を出て雨の中、国際空港に向かい、8時半ごろのブエノスアイレス行きアルゼンチン航空に乗った。
例の、片親旅行用の申請書類、航空会社のカウンターでは求められなかったけれど、手荷物検査を終えゲートの中に入ろうとしたあたりの窓口でしっかり提出を求められた。
そっか、見せるだけじゃダメで、提出するのねぇ。なんかもったいないけど仕方ない。ちなみに求められたのはアレックスの分のみ、日本のパスポートであるコイの分は必要なかったよ。
そして最近、管制塔のストか何かで、空の便が乱れまくりだという話だったけど、私たちの便は予定通りに飛んで3時間弱で乗り換え地のブエノスに到着。
いよいよスペイン語圏に突入だよ。(そういえば私、スペイン語は全然わからないよ…ってことで、機内で必死でスペイン語会話集を熟読。)

旅の指さし会話帳40 アルゼンチン(アルゼンチン〈スペイン〉語) (旅の指さし会話帳シリーズ)

旅の指さし会話帳40 アルゼンチン(アルゼンチン〈スペイン〉語) (旅の指さし会話帳シリーズ)


乗り換え空港、当初は国際線空港から国内線空港にバスで移動するという話だったけれど、直前になって国際空港内での移動でOKということになっていた。
なので、ここでは英語ガイドはつかないことになった。自力で大丈夫でしょ?という旅行代理店側の判断でね。
ところがやっぱりスペイン語圏、自力での移動は結構大変であった。
まず、サンパウロで預けたスーツケース。これはいったん乗り換え地で受け取る必要があるのかどうか…。なんとサンパウロのカウンターではわからないという。
荷物にはカラファテ(最終目的地)行きのタグを付けられたけど、カウンターのお姉さん自身、ブエノスで荷物が出てくるかどうかは不明という。ブエノスに着いたら聞いてくれという。
そ、そんなのありーーー?!
日本じゃ考えられないよね?さすがブラジル?いやアルゼンチン??
本当にアバウトなことが多すぎる南米である。


結局、ブエノスでスーツケースが出てきてしまったので、一旦引き取り、再度カウンターにて荷物を預けることに。
しかし初めての空港、そしてスペイン語圏。中央インフォメーションで乗り継ぎ便のチケットを見せて該当カウンターを尋ねても、「そんな便は存在しない」なんて言われるし。なんじゃそりゃ。(やりとりはお互い怪しい英語)
仕方ないからウロウロと歩いてアルゼンチン航空カウンターを探し確認。するとちゃんとあるじゃないですか、私たちの便が。存在しないなんて言わないでよーーー!
無事荷物を再度預けて、現金の両替をし(ブラジル300ヘアイスを350ペソに代えた→これじゃ全然足りなかった!)、ちょうどランチタイムだったので空港レストランで食事をした。


日本の空港といえば、レストランが何軒も入っていてどこを利用するか迷うところだけど、ここは選ぶほどないのねぇ。レストランフロアにはたったの1軒あるのみ。


3〜4時間、乗り換え時間があったのでかなり暇だった。こんなことならサンパウロ発の便をもっと遅い時間にして欲しいものだけど、そうもいかなかったみたい。
ただ、ブエノスアイレスの国際空港ってとても新しくてモダンな雰囲気。子どもたちがウロウロと歩き回っても気持ちのいい空間。
やっぱりブラジルより治安がいいように感じる…気のせいかしら。


予定より1時間遅れて夕方6時すぎ、ようやくカラファテ行きの飛行機に乗った。3時間弱のフライト。子連れには長い時間であった…。
カラファテが近づくにつれ、窓からの眺めが劇的に変化してきた。ここは月面?宇宙の世界?と疑いたくなるような、誰もいない、なんにもない、でこぼことした地形。不思議に蛇行する川のような流れがあり、よーく目を凝らすと長い長い一本道が走り、米粒のような白い車が走行している。
すごいところに来たかも…。


見たことのない風景が眼下に広がり、ぽかんと口を開けていると、やがて荒涼としたカラファテ空港に着いた。
ときはすでに夜の8時半、なのにまだこうこうと太陽が照っている。
なんだかずいぶん遠くまで来ちゃったのかも? まるで別世界にいるような気がした。
あらためて地図を見ると、あまりにも「下」のほうにいることに気付いた。すごいことだ。

空港から15分ほどで着いたホテルは、高台にあり町や湖を見下ろせるすんばらしい高級ホテル。



聞くと、まだ築1年だそう。ロビーもレストランも部屋も、すべてが美しく清潔で快適。
ツアー会社があてがってくれたホテルだけど、初日からこんなすごいところに泊まっていいの?と本気で感動するくらい、いいホテルだった。
インターネットも無料で使い放題、しかも、なななんと日本語フォントがインストールされていたよ。このあと泊まったアルゼンチンのホテルすべてがインターネット無料サービスだったけど、ここ以外すべて、日本語が見られなかったのだ。
このホテル、ただものじゃないかも。


街から離れている場所にあるので、夕食はホテル内のレストランで。
これがまた高級な雰囲気で、子連れにはドキドキ。でもお客さんは少なく、子供用のイスもあり、幸い子ども達もまぁまぁおとなしくしてくれたので大丈夫だった。
さっそく、アルゼンチン名物のビーフステーキを頼んだら…すごいぶ厚くてびっくり!
お肉は柔らかくて、ブラジルで食べるシュラスコスタイルとはまた違う美味しさに感動〜。
アルゼンチンは食べ物が美味しい国だったなぁ。