アルゼンチン側イグアスの滝見学(イグアスその②)

2日目は、朝7時半にホテルロビー集合(早いっ!!)で、アルゼンチン側の滝見学へ。
ホテルを出て、結構な距離を車で移動する。途中、国境のパスポートチェックで、私たちは少々時間を取られるはめになった。
というのも、旅行者全員のパスポートを国境窓口に提出するんだけど、アレックスだけうっかりブラジルのパスポートだったのだ。
ブラジル人だと、片親で旅行する場合、例の承諾書が必要だと言う…。あらら、こんなところで必要になるなんて。
すぐに承諾書を提出し、まぁ、事なきを得たんだけど、もしここで承諾書がなかったら…もしかしたらアルゼンチン側の見学は実現しなかったかも〜。
意外と厳しいのね、アルゼンチン入国って。
(ちなみに、日本のパスポートだったら、承諾書は求められずに済んだらしい。二重国籍のお子さんは要チェック!!)


さてアルゼンチン側である。
まずは駐車場に車を止め、400メートルほど歩いて、滝までの列車に乗る。アルゼンチン側は、この列車に乗る・もしくはトレッキングコースを歩くしかない。数年前、環境保護の観点から、車を入れないために列車を作ったんだそうだ。
列車は遊園地の列車みたいに可愛いんだけど、さすが世界の観光地。混み混みだよ〜。
そりゃそうよね、車両数は限られていて、それに乗らなければ行けないわけだから、混むときは混むわけですよ。ちなみに1本逃したら、次は確か30分後とか…
うまく時間を合わせないと、短時間で回ろうと言う人にとっては、結構なロスが発生しちゃうかもね…。
私たちは早起きしたかいあって、なんとかこの日の一番列車に乗ることが出来た。一番列車のメリットは、終点(といってもその間1つしか駅がないんだけどさ)まで直通で行けること。2番目以降の列車だと、中間駅で車両を乗り換えなければならないだって。それは面倒かも知れない…。


終点駅は、悪魔ののどぶえ駅。すごいネーミングだけど、こここそが、イグアス観光(ブラジル側も含めて)の最大のハイライトと言われている。
それこそ、悪魔と呼ぶにふさわしいだけの、迫力ある滝が見られるんだそうだ。
列車を降りると、すぐ遊歩道がある。ブラジル側の木張りの遊歩道ではなく、鉄の網で出来たメッシュな遊歩道だ。だから下が透けて見えてちょっと怖いところもあるよ。
ここもアレックスはおんぶっこに乗ったままラクラク押せた。大人の車椅子なんかだと、重量がありすぎて、メッシュ歩道は押せないんだそう。大人の場合は、専用の太いタイヤ付き車椅子に乗り換えて、ここを観光するそうだ。
階段もほとんどないので、割とスムーズに進むことが出来た。

ブラジル側は横目に滝を眺めながらの散策だけど、ここはそうではない。しばらくは、のどかな川の流れや、木々の緑の中をまったりと進む。この先に滝があるなんて思えないような、のんびりとした風景だ。
およそ1キロちょっと、この遊歩道を進む。結構な距離なので、歩いているとじわじわと汗ばむ…


そしていよいよ遊歩道の終点が近づくと、お、来たよ来たよ、悪魔ののどぶえ!!!
こ、これはすごい… こわい… 滝なのか水なのか、流れなのか塊なのか、なんだかよくわかんないけどすごい様相だ。
写真でうまく伝わるかしら。

とにかく水の幕がぶ厚いのである。水が落ちるスピードがものすごく速いのである。
これが絶え間なく流れ続けて何百年?何千年? すごい自然の脅威だ…。
ここにくると、イグアスの滝ってものが、どれだけすごいのかがよぉぉーくわかる。これはね、誰がどう見ても文句なくスゴイです。
かなり近くでこの滝つぼを見ることになるので、もしここから落ちたらどうしよう(最大落差80メートル、かなり高いよ)…とか考えると、思わず足がすくむ。
これぞ、悪魔ののどぶえだわぁ。


滝の幅は4キロもあるというから、これまたものすごい。とてもじゃないが、一気に見渡すことはできない。パノラマカメラでもきっと、全容を収めるのは難しいんじゃ??
特にアルゼンチン側からは、この悪魔ののどぶえのような、スポット的な部分しか見えない。全体を見るならブラジル側、と言われている。


この様子、結構見飽きることなく、いつまでも弾きつけられるように見てしまう。
でも、ここもものすごい観光客の数…次々と人が来るから、じゅんぐりじゅんぐり回るようにして、人々はそこを後にする。
また1キロの遊歩道を戻り、途中、川にいる鳥やカメや魚を見つけながら駅に着いた。ここから1駅移動して、今度はまた別の角度から滝を見るのだ。


中間駅で下車し、また同じような遊歩道を歩く。今度はさっきより少し短いみたい、往復で1.5キロと言っていた。
それにしてもよく歩くなぁ今日は。ブラジル側より、ずっとずっと体力が必要な、アルゼンチン側である。
ここの遊歩道からの眺めは、さっきの滝つぼを思えば、まぁ可愛いもの。割と遠くに、美しくたたずんでいる滝と緑…という感じ。そういえばダンナたちが行ったときは、こっちを最初に歩いて、ハイライトは最後に見たんだとか。うん、確かにのどぶえを見た後では、どこから見てもかすんじゃうわねぇ。


このあたりを歩いているとき、日本からツアーでやって来たおばさまたちと一緒になった。ブラジル周遊10日間、というようなツアーらしい。このあとリオとアマゾンに行くんだって。
すごいなぁ、さすが世界の観光地。日本からのツアー客までいるんだものなぁ。はるばる遠くまで、ようこそいらっしゃいました…という気分でいっぱいになった。ほんとお疲れ様です。
コイは、日本製のアメをたくさんもらって喜んでいた。ああ、ありがたいこと。


途中、目にも止まらぬ速さで滝の絵を描くアーティストがいて、実演販売していた。これ、ほんとにすごいのよ。指や道具を駆使して、ささーっと3分くらいで綺麗な絵を描いちゃうの。
一番小さいマグネット(冷蔵庫とかに貼るやつ)、2ドルもしくは5ヘアイスで販売していた。

すっかり歩きつかれて車に戻ったら、今度は三国国境地点へ向かうという。
そう、イグアスの滝があるイグアス川は、ブラジル・アルゼンチン・パラグアイの3国の国境地点になっているのだ。
私たちが行ったのは、そのうちのアルゼンチン国境地点。まぁ、何のことはない、川べりの広場にアルゼンチンカラーの塔が立っていて、民芸品売りの露店がある程度の場所なんだけどね。
記念写真を撮って早々にまた車に戻った。
ここに咲いていた真っ赤な鳳凰樹(フランボイヤン)の花…あまりに赤くて、すごい迫力だったなぁ。燃えているようだった。

  


朝も早かったのでランチタイムはおなかがぺこぺこ。ガイドさんの案内で、なぜか中国飯店に入った。イグアスで中華料理、なんか不思議な感じ。
取り放題のブラジル式ランチもあったけど、料理のラインナップにいまひとつ魅力が感じられなかったので、ランチコースにした。
たぶん旅行者用の定番セットなんでしょうな、ガイドさんがオーダーしたら次々に料理が出てきた。
ここでは、お腹がすきすぎていたのとアレックスが騒ぎまくったのとで、さすがの私も料理の写真をとるのを忘れたよ…
魚のから揚げ、甘酢あんかけみたいなのが、すごく美味しかった。他の料理(もやしと豚肉の炒めなど)もなかなか美味しかったし、中国人旅行客が何グループも入っていたりしたので、結構流行っている店なのかも知れない。


ランチのあとは、鳥の公園へ。公園という名前だけど、要するに、鳥専門の動物園である。
狭い入り口を通ったら、あらまぁ、中は結構ぐるぐると広いのね…。パンタナルとかアマゾンとか、地域ごとや種類ごとにエリアが分かれていて、それぞれに各種の南国系カラフル鳥類が展示されている。
サンパウロの動物園にいるような、赤オウム青オウム黄オウムなどももちろんいるし、トゥカーノもくちばしが緑っぽいのとか、とんがっているのとか、何種類もいる。
しかも、かなり身近なところまで寄ってきたりするからおもしろい。トゥカーノ写真、撮り放題だ。

 
クジャクやフラミンゴもいるし、ヘビやイグアナなんかもいるから、結構楽しめるかな。
出口付近には、記念撮影用の肩のりオウムがスタンバイしている。もちろん無料で肩に乗ってくれるから、鳥アレルギーのない人はぜひ…。大きいオウムなので結構重いよ。
じっくり見たら結構時間がかかりそうだけど、ざざっと回れば1時間くらいで出口に戻れた。
それにしても今日は忙しいよ、このあとはボートツアーで滝つぼ付近まで行くのだ。