英国の香り漂う街、ガイマン…悲しき現金不足!!(パタゴニアその⑦)

かれこれ1時間ちょっと走って到着したガイマンの町は、これまでの町とは全く趣の違う、とっても綺麗な町だった。
きちんと手入れされた、花でいっぱいの庭。バラがみずみずしく輝き、新緑がまぶしい。
家のつくりも、白いレンガでとってもおしゃれ。今もこの町の人たちは、ウェールズの文化を大切に守ろうとしているんだそうだ。

イギリス式のティータイムを体験できるティーハウスも散策の範囲内にいくつも見つけることができる。
これがまた素敵で、ここがアルゼンチンの片田舎とは思えない雰囲気なのだ。
ぜひここでおしゃれに紅茶を…と、思い切ってとあるティーハウスに入ったら、なんと支払いは現金のみだと!!
実はこの時点で、私たちの所持金は1000円程度。ブラジルと同様、どこでもクレジットカードが使えるだろうと思って、アルゼンチンの通貨をほとんど持っていなかったのだ。
だましだまし使ってきて何とかなったけど、ここではさすがに足りなくなってしまっていた。ショック…。
父が持ってきたUSドルももはや底をつき、ブラジル通貨しか持ってないよ〜。
泣く泣くティーハウスを後にした。あああ、お金がないってみじめだねぇ。(思わず、卒業旅行のイタリアで同様に現金不足でひもじい思いをしたことが頭をよぎったよ)



その後すぐ、銀行のATMみたいなのを見つけ、そういえばVISAカードでお金を引き出せるんじゃ??とふと思い出す。
そしてスペイン語の表記と格闘しつつ、なんとかアルゼンチン通貨を引き出すことに成功!!
なんだ…もっと早く気付いていれば…。
時すでに遅し、自由時間が間もなく終わり、バスへの集合時間が迫っていたのだった。あーあ。
(VISAで現地通貨を引き出せるATMは、緑の丸にLinkの文字が目印)


バスに戻り、今度はいよいよホテルに帰れるのね?と思ったら、もう一箇所行くと言う。
トレレウ空港で、またお客さんをピックアップする必要があるんだと。
まぁ、これだけ広いところだから、バスが通るタイミングを狙って、乗せられる客は乗せていかないとねぇ。
で、バスが空港を往復する間、私たちはトレレウの街にある恐竜博物館を見学した。
地球の歩き方によると、古生物博物館、というらしい。
ここは全くマークしてなかったところなので、事前研究はゼロだったんだけど、なかなか素晴らしい施設だった。
巨大な恐竜の化石(レプリカらしい)が、のっしのっしと何体も展示されている。結構、圧巻である。


そもそもパタゴニアはその昔、恐竜がたくさん住んでいたそうだ。パタゴニアというか、大陸がずっとつながっていた時代ね。
100万年以上も前の話。
それにしても、こんなに大きい生物が存在していたなんて。このパタゴニアの地を歩いていたなんて。そこに今、自分がいるなんて。
かなり想像を絶する世界だ。アルゼンチンって、何て奥が深いところなんだ。
ところで男の子は恐竜が好きだよね、コイも喜んで見ていたよ。

こんなふうに、今日も一日盛りだくさんのバスツアー。さすがに疲れるなぁ。
でも、ホテルに着いても夜は長い…。この町も遅くまで明るい。
プエルト・マドリンの町を少し歩いて、狭い繁華街でおみやげ物や洋服などを買い、パタゴニア最後のディナーを近くのレストランでとった。
ここはホテルのフロントに聞いたお店。庶民的で味もなかなかだった。
それにしても賑わってるなぁ、どこもかしこも。さすが、観光シーズンである。(って、何度も使ったこのフレーズ…)
みんな、短い夏のパタゴニアを狙って、世界中から押し寄せてきているんだな。