メルカドムニシパル再訪と、セー教会と、マスピ(美術館)へ


いつもこの日はポル語のレッスンが入っているのだけれど、今日は、先生にお願いして、一緒に市内散策にお付き合いしてもらうことにした。
日本語ぺらぺらの日系3世の先生が一緒なら、市内の名所めぐりに義母を連れて行っても楽しんでもらえるだろうと思って…。
ちょうど、同じくサンパウロ在住の友人のお母さんも少し前に日本から遊びに来ているというので、一緒にお連れすることにした。総勢4名、プチ日本人女性ご一行様の誕生である。


今日はあいにくの曇り空だったけど、少し早起きして、9時前にはメトロに乗ってサンベント駅に向かった。結構ホームには人が多い。朝のラッシュの雰囲気を少しだけ体験してもらって、まずは安売り買い物街、ヴィンチシンコへ。
ここはただ通り過ぎるだけだけど、庶民のパワーがむんむんと湧き出る、住宅地とは違った雰囲気のサンパウロを感じてもらえたようで、なかなか刺激的だったみたい。
だけどスリには気をつけて、キョロキョロして、車にも気をつけて… と、およそ日本で歩くのとは全く違う環境に、少しびっくりされていたかな。


次に、私は2度目となるメルカドムニシパル、市営市場へ。
まず一同、その外観の素晴らしさに圧倒される。何度見ても素晴らしいよね、ギリシャ神殿みたいな?その作りは、とても市場とは思えない。
中に入って今度は珍しいフルーツや豚肉の部位に目を見張る。
オレンジはこんな箱で売られている。日本のみかん箱とはイメージが違うね。

この市場は新鮮な豚肉が手に入ることで有名。確かに一般のスーパーやフェイラではとにかく牛肉が主流だからね。豚は貴重品だ。
ここでは、耳やらしっぽやら手やら足やら…それにまるごと子豚1匹だって売られているよ!
なんか沖縄の市場みたいだなぁ。

イタリアやポルトガル、スペインからの輸入オリーブオイルやチーズ、生ハムなんかもたくさん売られている。上からオイルが鈴なり!!

魚屋さんには、以前ブログで書いた「太刀魚」がまるまる一匹の姿でおりました。
ほんとに長くてキラキラしているのね。(右側の魚ね)

それにしても、女性というのは、こういう市場が大好きよね。見るものなんでも興味を持って見てくれて、楽しんでくれる。男の人ならこうはいかないだろうなぁ、なんて思いながら歩いていた。
市場で塩ダラのパステウと、ペルニウ(豚)のサンドイッチを食べ、早めのランチとした。
(ペルニウは前回のお店のほうがおいしかった〜)


そしてメトロの駅で先生と別れ、今度は我々3人で、セー教会を見に行った。
ここも圧巻。大きすぎて一枚の写真におさまらないよ。

 

このあたりには浮浪者のような人がたむろしていて、見るからに治安が悪いので、写真を撮るのも一瞬芸状態。
ちょうど中で何かのミサが始まっていた。パイプオルガンが鳴り響く中、ポルトガル語で歌が始まって、おごそかな雰囲気。少しばかりその場に同席させてもらった。


その後はパウリスタ通りまで戻って、MASP(サンパウロ現代美術館)へ行った。
ここには結構有名な画家の作品があると聞いていて、いつかは行こうと思っていたけど今までチャンスがなかった。私にとっても初めてのマスピ!
入場料は大人15ヘアイス、60歳以上は無料、ということでお母さんたちはラッキー。
中に入るとエレベータでまず2階へ。常設展示を見ることにした。
ヨーロッパの地域別、時代別などに絵画は分けられていて、エル・グレコとかセザンヌとかモネとかドガとかシャガールとかピカソとかゴッホ…有名どころが揃っていた。
ブラジルが生んだ画家の作品もあったし、昔、蓼科(白樺湖)で合宿したときに見たマリー・ローランサンの作品もあった。なかなか見どころの多い美術館だと思う。
昔、サンパウロの新聞王と言われた人が、ヨーロッパから短期間で集めた作品なんだそうだ。
さすがブラジルのお金持ちは違うわ…。


こんな具合で、サンパウロ市内プチ観光ツアーはおしまい。
日本語しかわからない二人のお母さんを連れて歩くのは、実のところ私もちょっと緊張したけれど、何事もなく楽しんでもらえて本当に良かった。
もっとポルトガル語がわかれば、絵の説明とかを訳して解説してあげられたのになぁ。残念!
これに懲りず、またぜひ一緒に市内観光しましょうね、お母さんたち!