ブラジルお風呂事情…ベビーバスにいつまで入れるのか?


「瞬間湯沸かし器」とはよく言ったものだ。
お湯が、文字通り瞬間的に沸いてくれたらどんなにいいか…と、ここサンパウロの我が家に住んでいると常々思う。お湯が、欲しいときに欲しいだけ出ることの素晴らしさ。これはなかなか最近の日本の家に住んでいる人には実感できないことであろう。


というのも、今我が家が借りているマンションでは、いわゆる瞬間ガス湯沸かし器というような立派な設備はついていないのだ。
お風呂で使うお湯は、大きなタンクに入っているお湯を、大事に大事に使うのだ。
このタンクというのは、水がたまってお湯になるまでにしばらく時間がかかる(おそらく1時間以上)。どういう仕組みなのかはよくわからないけれど。
そしてタンクのお湯というのは当然、水道と違って無限ではない。出し続けていたらいずれカラになり、水しか出なくなってしまうのだ。ひぃ〜〜〜。


この仕組みで何が困るかというと、何人もの人が連続してシャワーを使いたいときに非常に困るのだ。
最初の人は、次の人のぶんのお湯を使ってしまわないように…と、ちびちび気にしながらお湯を出さなければならない。そして次の人は、頭を洗っている途中で水になったら大変!とばかりに、とにかく大急ぎで顔を、頭を、体を洗うのだ。まさにマッハの勢いで、だ。


我が家の場合、子ども達二人と一緒に私がシャワーを使うことが多い。そうなると、いくらちびちびお湯を使うといっても限度がある。
だから、ダンナが帰ってくる1時間以上前にはシャワーを使い終えておき、次回のお湯がたまるのを待ち、ダンナにシャワーを使ってもらうということにしている。ふぅ、疲れるなぁ、もう。


入居する際に、ダンナが一応、瞬間湯沸かし器を設置してもらうよう大家さんに要請はしたようだ。(ブラジルでももちろんそのシステムは普及しているからね)
しかし、我がマンションはつくりが古すぎて、そのシステムは入れられないらしい。ほ、ほんとか???


とりあえず我慢して使うしかないんだけどね、お客さんをたくさんお泊めする時なんかは困っちゃうよねぇ。不便なんだよねぇ。


ところでお湯の話はこのくらいにして、今度は湯船の話。
ブラジルは他の西欧諸国同様、湯ぶねにつかる(お風呂に入る)という習慣がない。なので、バスタブがついていないマンションが主流のようだ。
我が家はみんな温泉好きなので、部屋探しの際には「バスタブつき」であることは必須条件だった。というわけで、一応、湯ぶねは確保した。こんな感じです。


大きいバスタブなのはいいんだけど、これまでに書いたとおり、なんせお湯の量に限りがあるため…調子に乗って豊富な湯量のお風呂を楽しむと、その後のシャワーに支障をきたすわけ。
しかもこのバスタブ、というかバスルームのつくりがもうめちゃめちゃで、日本のようにバスタブを出たらすぐ洗い場…という状態では全然ないの。
バスタブを出たらトイレの便器があり、洗面台がある。もちろんそこの床は濡れてもらっちゃ困る部分ですわね。
で、そこを越えてシャワーブースがあるの。つまり、湯ぶねから出てシャワーで髪を洗いたい…という場合は、いったん、濡れてはいけないトイレの床を経由しなければシャワーにたどり着けないのだ。あぁ大変。(そう、ホテルのユニットバスみたいなイメージね)


そんなわけで、湯ぶねにつかるのは2週間に1度くらいかなぁ。毎晩はいりたい気持ちは山々なんだけどね、なんせお湯の量がね…。


ところで日本では、赤ちゃんが生まれると、首が据わるくらいまで(4ヶ月くらい?)は当然ベビーバスを使いますね?
その後は、大人がお風呂に入るときに一緒に湯ぶねに入れて洗っちゃうよね?
だってそのほうが断然ラクチンだもんね?
しかしここブラジルでは、なんと2歳くらいまでベビーバスを使うんだそうですよ。
というのも、湯ぶねがないのが普通ですからね。赤ちゃんをシャワーで洗うっていうのもこれまた大変だしね。(大人一人では至難の業… 我が家は旅先では二人がかりでアレックスにシャワーを浴びさせますが)


なので、もう、湯ぶねの中身いっぱいいっぱいのボディサイズになっちゃったような赤ちゃん(っていうかもう幼児だよね)でさえ、ちゃぷちゃぷと可愛くベビーバスのお世話にならざるをえないのです。こんな状態。
なおブラジルのベビーバスは、大人の腰の高さほどの台座(鉄のパイプで出来ていて、スポンとベビーバスを入れるもの)付きが主流。ママは立ったまま入れられるので結構らくちんです。
日本だと、床に置いて腰をかがめて入れるから大変だよね。



最近、アレックスは、ずいぶん立っちとあんよが安定してきたので、私がシャワー浴びるときにそばに立たせて一緒に洗っちゃったりしてますが。シャワーは一人でしっかり立てるようにならないと難しいよね。
ところ変われば、赤ちゃんのお風呂事情もずいぶん変わるのであります。