リオといえばサンバ!ショーハウスでの夜(リオその③)

まだまだリオ観光一日目である。
サッカー観戦が8時過ぎに終わり、いったんホテルに戻り留守番中のソグラと子どもたちを連れて、さぁ今度は10時から始まるサンバショーですよ。
Platforma 1(プラットフォルマ ウン)という名のショーハウスは、リオを訪れるほとんどの観光客は一度は足を踏み入れるのではないだろうか。
この日は土曜の夜、もちろん満席で、開始前からなんだか熱気ムンムンの館内であった。
飲み物をオーダーしようにも、ギャルソンたちは大忙しで、なかなか私の席までたどりついてくれないよ。
客席にはサンバ衣裳のお姉さんと女性スタッフが回ってきて、テーブルごとの記念撮影をしていった。


さて、いよいよショーが始まった。ノルデスチ風や南部風、インジオ風などブラジル各地をイメージした衣装を見につけた男女が、サンバをベースにしたステップでいろんなダンスを踊る。
そのうち、カポエイラのお兄さんたちが登場し、アクロバチックな動きを軽々と披露。これはすごかった。
筋肉隆々の鍛え抜かれたボディにくらくらしたよ…。かっこいいなぁ。
  

続いて、ものすごい勢いで華麗なサンバステップを踏みまくるソロダンスのおじさんが、バテリア(打楽器隊)とともに登場。
これがもう、ものすごく上手。私、サンバをちょっとかじってるから、このダンスがいかに複雑で難しいかがよぉぉぉーくわかります。
とにかくすごいんです。この後からサンバのお姉さん達が何人も登場したけどね、彼のこのサンバには全然叶いませんよ。足の動き、腰の動き…。天下一品です。
さすが、ソロを任されるだけのことがあります。一見の価値あり!


後半はいよいよ、サンバらしいサンバ隊が現れた。露出度満点の、ぷりぷりお尻のセクシーお姉さんたちが、最前列の観客のまさに文字通り目の前で腰をふりまくり〜!
お父さんたち、カメラで激写しまくりですよ。いや、お父さんじゃなくても思わず見とれちゃいます。さすがのダンス!


カーニバルで目にするポルタ・バンデイラ(旗を持ってのダンス)や、小林幸子ばりの羽飾り炸裂ドレスのお姉様たちも登場し、なるほどこのステージを見れば、カーニバルを見られなくてもカーニバルの疑似体験が出来ますなぁ。
よく出来たステージだこと。


さてもうショーは終わりかな?という頃、おもむろに司会者が登場し、会場に向かって「アメリカからのお客様は手を挙げて〜」「オーストラリアの方〜」などと、お国ごとに手を挙げさせはじめた。
もちろんジャポンも呼ばれたので、張り切って手を挙げたよ。
で、実はそれだけで終わりではなく… 本日一番多いお国の方々がステージに上がるよう呼ばれたのだ。指名されたのは韓国の皆様…


おそらく団体旅行でいらしたのだろう、30人くらいのおじさんおばさんたちが、首からカメラをぶらさげたまま次々にステージに上がる。
そしてBGMが「アリラン」に代わり、韓国人の皆さんは、ノリノリで音楽に合わせて踊りだした。あるおじさんは、司会者にマイクを渡されて、ア〜リラン アリランと声高らかに歌いだした。
す、すごいぞ、韓国人…
日本人も、このくらい盛り上がれるだろうか…。


なーんて言いながら見ていると、次々に、アメリカだのコロンビアだのドイツだのと指名がかかり、ステージではそれぞれの国を象徴する曲が流れていく。
全部の国が指名されるわけがないから、アジアは韓国が出たから日本はないよね。
もし日本だったら何の曲が流れるのかな、まさか君が代じゃないよね、せいぜい、さくらさくらとか荒城の月?でも暗いよね〜
…などと話していたら、うわ、呼ばれちゃったよジャポン!!!


しかし、やっぱりシャイな国民性を反映してか、一度の呼びかけでは誰もステージに上がらない。
司会者がジャポン、ジャポンを連呼しだしたので、ならば仕方ない、ここで日本魂を見せねば!と立ち上がったのはもちろんワタクシ(笑)。
だってねぇ、呼ばれたら応えなきゃ失礼ってもんでしょ、ねぇ。
でも一人で上がるのもなんなので、コイを道連れに、一番にステージに上がった。
すると次々に他の日本人客も上がってきてくれたので、あぁ良かった良かった。
ちなみに曲は「上を向いて歩こう」であった。いい選曲をしてくれてありがとうよ、これなら明るく踊れるもんね!
さすが、世界の観光客を相手にしているショーである。さすがリオだなぁ、とこんなところでも実感してしまった。


観客参加タイムのあと、またサンバに戻り、最後にはお客さんもステージ近くに集まってのダンス大会。やっぱりブラジルだなぁ。
すっかり満足して出口に出ると、ステージの様子を撮影したビデオや、開演前にテーブルごとに撮影されたサンバ姉さんとの記念撮影写真、それにジャポンと呼ばれてステージに上がったときの写真が販売されていた。
写真は1枚20ヘアイス、約1000円… さすが観光地価格である。(買わなかったけどね)
店を出た頃はすでに日付が変わっていた。
長い長い、リオ観光の一日目が終わった。