オランダ人の作った街、レシフェ歴史地区散策(ノルデスチその③)

レシフェという街について、私は「知る会」の勉強でずいぶん詳しく学んでいた。なんたって自分が担当した部分だからね、とりわけ詳しく覚えている。


レシフェは、ブラジルがその昔、砂糖産業で栄えた頃の中心的都市だ。1600年代後半頃だっただろうか。
当時、砂糖はものすごく貴重なもので、ヨーロッパでは非常に高い値段で取引されていた。だからブラジルは(その頃はポルトガルの植民地だったけれど)、砂糖のおかげでずいぶん繁栄していたのだ。
で、その繁栄を奪い取りたいと考えたヨーロッパの各国…フランスとかイギリスとかオランダとか…は、こぞって砂糖生産地(ノルデスチ)を攻撃してきた。中には一時的にポルトガルからその街を奪い、支配下に収める国も出てきた。
そのひとつがオランダ。そう、レシフェは、ブラジルで唯一、一時的にオランダに支配された経験を持つ街なのだ。


と、前置きが長くなったけど、そんなわけでレシフェはオランダの影響が残る街として知られている。歴史地区の街並みは確かにヨーロッパ的で、とっても味わい深い雰囲気だ。



この日(旅行2日目)は、朝8時過ぎにホテルに迎えに来た大型バス(現地旅行会社:Luckビアージェンのもの)に乗り込み、他のブラジル人客と一緒に、レシフェ旧市街&オリンダ一日観光ツアーに参加した。



バスの中、そして歴史地区のふしぶしで、ブラジル人女性ガイドさんが声高らかに建物の説明をしてくれる。
もちろんそれはポル語なんだけど、話の内容のほとんどを理解できたのは、私が勉強会でこの街の歴史をしっかり学んでいたからだ。そうじゃなきゃ、ただのBGMにしか聞こえなかったであろうよ、ガイドさんの説明が…。
勉強しておくと、こういう時に役立つね、ほんとに。


それにしても、カラフルでどっしりと構えている当時のままの建物は、ずいぶん見応えがあるなぁ。今まで、ブラジル国内の歴史的な街(サルバドールとかオーロプレットとか)を見たことがないから、こういう雰囲気の街は初めてだ。
だからこそ、ひときわ感動した。ブラジルにこんなところがあるなんて…。



ここはトータル1時間ちょっとでさらっと散策して終わり。
もっとじっくり見て、お茶でもしてもいいなぁ〜と思えるような素敵な雰囲気だった。


続いてバスが訪れたのは、昔の牢獄をリフォームして作ったという民芸品販売店。Casa da Cultura(カーザ・ダ・クルトゥーラ)というところ。

ここはなかなか迫力がある。どどーんと大きな建物の中に、小さな店舗がびっしり、そうね100は超えているだろうか、それぞれにおみやげ物を並べて売っている。その店舗のひとつひとつが、監獄の一部屋一部屋だったのだ。

中には、店舗にせずに牢獄をそのまま残している部分もあり、そのひんやりした空気に触れると、なんとも言えない気分になった。


ここで私は、リゾート風のロングスカートやタンクトップを購入。小さな置物とか、レース製品などもあり、じっくり品定めすると結構時間が経ってしまう。ツアーではわずか40分ちょっとの自由時間だったので、実はその後、また個人的に来てしまったりして。


レシフェ自体は、サンパウロ、リオなどに続く、ブラジル第6(確か6位?サンパウロ、リオ、ベロオリゾンチ、フォルタレーザポルトアレグレの次と聞いたような)の都市。だから、かなりの大都会なので、商業ビルやマンションもがんがん立ち並んでいる。その一方で、これだけの歴史地区が残されていて、ビーチもあって、なかなか盛りだくさんの街だ。
私はこういう、ビーチだけじゃなく、ほかの見どころも満載の街が結構好き。