子連れパンタナールツアー⑤夜のワニ狩り、ボートツアー


さて今夜はもう一つアクティビティがある。
ホテルが主催する、夜のボートツアーだ。
さすがに赤ん坊は無理ということで、本来業務のガイドを見送ってもらいジューリオさんにベビーシッター役を買ってでてもらった。これは別に私たちからお願いしたわけじゃなくて、ジューリオさんが「母さんだってワニツアーに参加したいでしょう、ボクが赤ちゃん見てますから」と進んで引き受けてくれたのだ。


事前に、このホテルにはベビーシッターサービスがないことは知っていたけど、
来てしまえばなんとかなるし、いざとなれば交代であれこれ参加すればいいと思っていた。
だけど、このボートツアーを皮切りに、今後の活動時にはすべてジューリオさんがアレックスを見ていてくれたのだ。これには本当に助かったなぁ…。
(ご自身もお孫さんが二人もいるジューリオさん、なかなかのババぶりを発揮してくれたよ!)


4歳児のコイは、子供用のライフジャケットを身につけて一緒にボートへ。
そもそもこのホテル、子連れ客がものすごく多い。コイくらいの子どももゴロゴロいる。
同じボートには小学生くらいの男の子とその両親。2家族で和気藹々と川へ繰り出した。


モーターボートを操作するお兄さんは、大きな懐中電灯で水面を照らす。
すると、赤い二つの光が小さくうごめく。
それが、ワニの目であった。
ワニの目は光に当たると、ルビーのように赤く光るのだ。
ぷかぷか川に浮かぶワニ、川岸そばに寝そべるワニ…。ああ、やっぱり夜もワニだらけのパンタナル

何匹か見かけた後、ひときわ小さいワニがいた。
「ジャカレジーニョ!!」と叫んで喜ぶ男の子。そう、ジャカレーはワニで、そこに小さい意味の「〜ニョ」をつけて、ジャカレジーニョである。ロナウドロナウジーニョと同じ活用である。


さてそのジャカレジーニョ、なんと、お兄さんが素手でつかまえてしまった。
アマゾンのワニ狩りツアーでは確かこんなふうにワニをつかまえると聞いていたけど、まさかここでも同じようにつかまえちゃうとは!びびった。
捕われのワニはおとなしくて、ちっちゃくて、可愛かった。
我こそは、という勇敢な人たちが代わる代わる捕まえて写真を撮った。私はもちろん遠慮させてもらいましたよ、ええ。ダンナは喜んで捕まえてたけど。



しばしワニとたわむれたあと、みんなでワニにサヨナラを言って、また水に離した。
それにしても静かな夜。
見上げる空は真っ黒で、満点の星、なんていう月並みな表現じゃ言い表せないくらいのものすごい星の数…。天の川もくっきり光る。
自慢じゃないが、私の故郷・北海道の星空もかなりのものだが、さすがにこの広大なパンタナルの空には負けるなぁ。なんだろう、何が違うんだろう。とにかく圧巻。
(この日記で私は一体何度「圧巻」という言葉を使っているのだろう)


1時間ほど夜のボートを堪能し、いざ船着場に戻ろうとしたら… なななんと!カピバラの親子がいるではありませんかっ!
さすが夜行性。一族、群れを成して、7〜8匹が星空散歩を楽しんでおりました。
小さい赤ちゃんカピバラの可愛いこと!!

思いがけない遭遇に大満足し、船を下りた。そしてまた星を眺めながら、ホテルの部屋へと戻った。