子連れパンタナールツアー③ハプニング発生!観光ができない??

1日目の夜。ホテル敷地内で行われる「ワニの生態観察ツアー」に参加することになっていた私たちの旅行日程。
しかしガイドによると、今夜はお客さんが多すぎるため参加できないから、明日の夜に変更しようと言う。
ま、明日の夜は予定が他に入っているわけではないから、それはそれでいいか…と思っていったんホテルの部屋に戻った。


だけどよく考えたら、明日は明日で状況が変わるかもしれないし、今日できることは今日のうちにやっておきたいよね。
もしかしたらジューリオさんが疲れてて、ホントは参加できるのに明日にしようと言ってるだけかも?
などなどと思いはめぐり… もう一度、今夜参加できないものか確認してもらうことにした。


そうしたら、やっぱり今夜は本当に満席ということらしい。それなら仕方ない、明日の予定を確認しましょう…ということに。
「明日はえぇと、代理店から渡されている旅程表では、パンタナル観光の目玉とも言える縦断道路での動物ウォッチングですよね?」
「え?それは出来ません。縦断道路はここから50キロ以上離れている。往復するのは無理です」
「はぁ…???(目が点)」
「だってほら旅程表にもしっかり記載されているでしょ?ここに書かれていることはすべて出来る、と聞いていますよ」とジューリオさんに見せると、
「これはおかしいですねぇ」と来た。


「は?何がどうおかしいんですか? 私たちの旅程表、お持ちじゃないんですか?」
「もらってませんねぇ」
「はぁ…???(目には怒りのともしびが)」


いったい、どこの世界に、お客の旅程表を持たずに案内するガイドがいるんでしょうか。
いったい、明日から、私たちをどこに連れて行くつもりだったのでしょうか。
そんな風に言いたい気持ちを二人でぐぐっと押さえ。だってこれから3日間、いやでも行動を共にする相手ですからね、ここで険悪になってしまっては…ねぇ。
とりあえず、代理店からもらった旅程表はこれですけどー、と渡す。
それをまじまじと眺めるジューリオさん。
「これはヘンですねぇ、この川くだりをする川、ここから100キロ近く離れていますよ…」


そんなこと言われましても。私たち、このへんの地理は知らないし、だからこそ代理店にあれこれアレンジしてもらったんですけど。
とにかく、ここに書いてある内容(川くだりとか、縦断道路とか、乗馬散策とか)はすべてやりたいんですけど、どうしても!!!
そのために高いお金を払ってるんですけど!!!
…かなりぶぅぶぅブツブツ言ってる私たちを横目に、ジューリオさんは携帯でなにやら連絡を取り始めた。


結局、代理店側の勘違いというか、利用するホテルを間違えたまま旅程を組んだらしいことが発覚。
通常、この代理店では、縦断道路沿いのもう少し奥地にあるホテルを利用しているんだそうだ。
しかし私たちは子連れ・乳児連れであるため、何かあったときにヘリを飛ばすことの出来る施設(つまりへリポート)があるホテルを斡旋したのだそうだ。
しかしオプショナルツアーの内容は、奥地のホテル用のものを記載してしまったのだそうだ。


そんなの知らないよー。
ホテル変更だって、私たちが希望したわけじゃなくて、代理店側が推薦してきたんじゃないのー。


そもそもこの代理店、飛行機会社を変更したときも旅程表には変更後の便名に書き換えられてなかったりして、やや危なげな雰囲気はあったのだ。
それにしても、とにかく縦断道路観光ははずせないわけで。
何が何でも実現させたいわけで。


その思いはジューリオさんも汲み取ってくれて、なんとか代理店側と話をし、当初の予定通り進めてもらうことになった。最終的にはね。
その分、ジューリオさんは、余分に車を走らせなければならないし、ランチ場所の設定など、余計な手間をかけることになってしまった。(彼は悪くないのにね)
けど、せっかく休みを取って、高いお金を払って来てるんだからね。
「出来ません」「知りません」にハイハイとうなずけるようなイイ子の私たちじゃありません。


この交渉に使った時間とパワーも多大なもの。
それだけでも一言代理店に文句を言いたいところだけど、まだ旅は始まったばかり。
楽しく行かなきゃね、ってことで、気を取り直して夕食を取り明日に備えて早寝をしたのでありました。