市営市場とサンベント教会見学

今日はポルトガル語のセリア先生(日系人)と一緒に、サンパウロ市内でも歴史的な建造物が多いセー地区に行ってきた。

と言っても厳密には地下鉄のサンベント駅で降りて、メルカド・ムニシパル(市営市場)とサンベント教会の2ヵ所だけしか行ってないので、本来のセー地区とは言えないけれど、まぁエリアとしては同じかと。



このあたりは市内でもあまり治安がよろしくないとされているので、今までちゃんと歩いたことがなかったのだ。

妊婦だったし、子連れだったし。

だけどサンパウロの人気スポットであることには変わりないので、一度は行ってみたいエリアだった。

セリア先生は、時間が合う限り、こういったなかなか外国人が一人で足を踏み入れにくいようなところに行くのに付き合ってくれるという。本当にありがたいこと!



今日は子どもたちをババさんに預け、単身で身軽に街歩き。

こういうとき、ババさんの存在は本当に助かる。無理して子連れで行けなくもないけれど、やっぱり私が大変だし、子どもだってそんな人混みの中にわざわざ連れて行かれるのもうれしくないだろう…。



で、お昼頃、目的地近くの地下鉄駅に到着。駅を出るとそこは有名な安売り街、ヴィンチシンコ。もうここはものすごい人混みで文字通り圧倒された…。

そ、そういえば今日は会社や学校が休みのところが多いんだったよ。昨日が祝日、明日が土曜ということで、多くの会社などは飛び石の真ん中の今日を休みにして4連休にしているのだ。(日系企業はそうならないところが多いみたい。ダンナももちろん出勤したし)

というわけで週末状態の大賑わい。道路が人で埋め尽くされていた…。

時節柄、ここでもやはり黄色と緑のグッズが幅を利かせていた。非公式ユニフォーム(いわゆるバッタもん)も豊富に並んでいた。いやぁ安い安い。

そして人々は、まるでサンタクロースのように大きな袋いっぱいに買い物をしていた。

休日には、サンパウロ近郊の町からも買い物客がどっと押し寄せるんだそうだ。

年末のアメ横も真っ青の光景であった。(写真が撮れないくらいすごかった…なんせスリが多いという街、カメラなんて出せないよ)



そんな賑わいの中をなんとかすり抜けて、市営市場に到着。

ここはまず外観が素晴らしい。有名な建築家の設計により、近年完成したばかりだという。まるでこの中は劇場?と思えるような、立派な建物である。

昔はとてもとても汚い市場だったんだって。

こういう話は、先生が一緒だからこそ聞けるもの。一人で行くより、何倍も楽しい。





ほんと、市場にしとくにはもったいないような建物だ…。

一歩中に入ると、実際に市場なんだからおもしろい。もう時刻はお昼を過ぎていたため、生鮮食品(野菜や肉など)のお店は閉まっていた。

フェイラで売られているような食物は、ここで早朝仕入れられているのだね。

チーズやオリーブオイルを鈴なりにディスプレイして売る店とか、スパイスの専門店とか、市場らしく非常に珍しい食材が豊富に揃う。うろうろと見てまわるだけで楽しいね。



ここで私たちは腹ごしらえをした。この市場は、バカリャウ(干しタラ)のパステウがおいしいことで有名。だからぜひ食べてみたいと思っていたのだ。

しかし… どのお店が有名なのかわからないくらい、パステウを売る店がたくさんあったのだ。先生いわく、昔は1つ2つしかなかったんだって。だからすぐにどこかわかったらしい。

ここもやっぱり休日状態、どの店にも長蛇の列が出来ていた。

どの店にも長蛇、なので一体どこが一番人気なのか結局わからなかった。

で、適当に並んだお店で食べたパステウ、ひとつ6ヘアイス(約300円)。ずっしりと重くて大きい揚げピザ(というか巨大春巻きを連想してもらえるといいかな)の内側にはびっしりとバカリャウ。

おいしいんだけど、少し塩辛すぎたわね。

意外にここでおいしかったのは、ペルニウという豚のもも肉のローストが入ったサンドイッチ、5へアイス。お肉がぶ厚くてやわらかくて…こんなにおいしい豚肉を食べたのは久しぶり〜 とうなりたくなるほど、おいしかった。

お店の名前は失念しちゃったけど…確か、ポルトゲーザ バール だったかなぁ。

カウンターで立って食べるスタイルのお店でありました。

ちなみにブラジルのサンドイッチは、こんなふうに丸いパン(パンフランセーズ)を横半分にスライスし、そこに具をぎっしり挟めるタイプが一般的。

大きく口をあけてがぶりといきましょう。





市場に続き、今度はサン・ベント教会へ。

ここはサンパウロで最も古い教会の部類に入るそう。最古ではないけれど、2番目か3番目に古いとか。

ポルトガルあたりに建っていそうな、古いヨーロッパの町を連想させる外観だった。



中に入ると、これまたずっしりと荘厳なイメージ。落ち着いた、光の少ない教会だった。

そして立派なパイプオルガンが高い位置にそびえていた。ここでは日曜日に無料のコンサートが開かれることがあるみたい。もちろんミサも開放されているから、いつかこのオルガンの音を聞きに来てみたいと思った。



サンパウロには、こういうヨーロッパ的な歴史的建造物が結構あるようだ。

まだまだ知らない部分がたくさんある街サンパウロ

これから少しずつ制覇していきたいな。