ブラジル初戦、辛勝

いよいよ今日はブラジルの初戦、対クロアチア
午前中、アレックスの予防接種に行ったら、もうその時点で街には黄色のユニフォーム姿がかなりの確立で見られた。
車の装飾も派手さを増していた。旗は旗でも、小さいのをさりげなく付けてるという程度ではなく、車体後部全体を国旗柄の布で覆うようなものまで登場。
朝からみんなものすごく今日の試合を楽しみにしているんだなぁ〜というムードがびしびし伝わる。


で、予防接種施設もやはり今日は早じまい。
こんな張り紙が入り口にありました…

このあと立ち寄った郵便局にも同様の張り紙。こういった公共の施設まで、試合観戦のために閉めちゃうんだから、さすがブラジル。
社会全体がそれを求め、誰もが認めてるんだから、本当にこれは国技ですなぁ。
もう、日本なんかとは、サッカーに対する歴史が違う。意識が全く違うんだなぁ。
そんなことを肌身で感じる一日…。


黄色いユニフォーム姿で登園したコイも、今日は2時過ぎに帰宅。
ええと、ちなみに、幼稚園から今日は早上がりだという連絡があったのは昨日なんですが…。もうこれは常識ってことですね、ブラジル戦の日は早帰りというのは。


試合開始1時間前くらいになると、にわかに家の前の通りが賑やかになってきた。
普段この時間はそんなに交通量の多い道ではないんだけど、今日ばかりは早帰りの人たちの車で大渋滞。コッパ渋滞だよ…。
早く帰りたくてイライラするドライバーが、クラクションをがんがん鳴らす。
窓から覗くと、車内の人はみな黄色い服を来ているよ。そして歩道を歩く人も黄色、黄色、ときどき緑。
しかしそんな喧騒も開始10分前くらいにはすっかりおさまった。
みんな既にテレビの前にスタンバイなんでしょうな。


我が家ももれなく黄色いユニフォームを着て観戦体制を整えた。
父と子はホナウジーニョの10番、私は番号なしである。アレックスは色だけ黄色、ユニフォームの赤ちゃん用はさすがに売ってなかったからね。


試合が始まると、やっぱりサッカーにそれほど詳しくない私でもわくわくした。
世界一のトップスターたちが集うブラジルチーム、いったいどんなにすごいんだろう?ってね。
アイスキャンディーの袋や、塗り絵や、雑誌の表紙でしか見たことのなかったホナウジーニョ・ガウーショが実際に動いている様子を見るのは、なかなか楽しいものだった。
あーこれが10番の彼なのね、ふんふん、確かに上手にボールを操るわね。
なんて、全くのど素人目線で観戦…


カカーはやっぱりかっこいいなぁ。どうしてもルックス重視で応援しちゃう私だけど、カカーはルックスだけじゃなく、動きも素晴らしいのね。
あのシュートは本当にきれいだったなぁ。さすがだなぁ、と思わせるきれいなカーブでゴール。天は二物を与えるのね、なんて月並みな感想を抱いたり。


正直、もっともっとブラジルってすごいのかと思ってたけど、なーんだ、楽勝ってわけでもないんだな…。っていうか、クロアチアが強いのか?
私の印象では、まさに「辛勝」という表現がぴったりだなぁ、という試合結果。
ブラジル人たちは、どう感じただろう。


得点が入ったとき、勝利で終わったとき、あちこちで花火が鳴る音が聞こえた。
でも、いつもの花火(ブラジル国内の試合で、ひいきのチームが得点したときに鳴る音)とそれほど変わりがなかったような…。コッパだから物凄い花火が鳴るのかと思ったけど、そうでもなかったな。
ブラジルの勝ち方に物足りなさが残ったからかな?


それでもやっぱり、国を挙げての応援振りというのはものすごい。
試合開始前には、各地での盛り上がりぶりが中継で伝えられたんだけど、レシフェやサルバドールではサンバの打楽器隊やダンサーが街に大挙して繰り出し、激しく踊っていた。まさに、カルナヴァルの興奮さながらだったよ。
サンパウロ市内でも、大勢の人が一同に集まって応援しながら観戦する…という場所があったみたいだ。
赤ん坊がいなければ、私もそういう盛り上がりを体感してみたいものだけれどね…。


我が家では試合後、コイがサッカーゲームをひっぱり出してきて盛り上がっていた。
ちなみにこのゲーム、ブラジル対イタリア。日本戦バージョンを探したけどなかったんだって。
きれいに並んでいる様子は、開始前の国歌斉唱なんだって。4歳児ながら、よく観察してるものだわ…。



ともあれ、無事、1勝できて良かった良かった。
早朝に、日本から応援してくれた皆さんありがとう!
次は日曜日、この日は全部の試合に大注目だね。