きのこ工場へ


今日の見学会はサンパウロ近郊の町にあるキノコ工場へ。
キノコだから工場という表現じゃなくキノコ農園というべきかも知れないけど、
その作業の工程を見るに、これは工場というほうが近いなぁという印象を持った。


今回見学させてもらったのは、日本でも何かと話題の「アガ○クス」の生産加工場。
いや厳密にはエキスだ顆粒だといった「加工」まではしていなかったから、生産場というのかな?
そこでは、まず堆肥を作り、そこにキノコの菌を植えつけ、ビニールハウスの中でキノコが生えるのを待ち、収穫し乾燥機にかける。その一連の工程を見せていただいた。
そもそもキノコができる過程を見るのは初めてだったので、とても興味深いものだった。
キノコは元菌が命、ということで、元菌に雑菌が混ざらないように管理するのが一番大変だとのこと。
雑菌が混じってしまうと、たちまち品質が落ち、商品にならないのだという。


それにしてもずいぶんと規模の大きい生産場だったなぁ…。
説明してくれた方によると、ア○リクス工場としては世界最大規模だとか。
従業員もたくさんいた。堆肥を積みおろしする人、菌の管理をする人、ビニールハウスを管理する人、収穫したキノコの根本をナイフで一つ一つきれいに切り落とす人…。
ちなみにオーナーは日系人。もともとはイタリア人がやっているマッシュルーム農園の一部を借りて始めたそうだ。それが今では日本における健康食品ブームで、かなりの市場に拡大したのでしょう。


帰り際には、生のアガリ○スを酢味噌で食べさせてもらった。確かに強い香りで、なんとなく健康に良さげな気がする味だった。通常は生で流通することのないキノコだから、非常に貴重な体験…。ものすごくおいしいと言える味ではなく、ふーん、これがそうなのね、という感じかな。


ちなみにアガ○クスというキノコは存在しなくて、それは学名の一部なんだそう。
いわゆるアガ○クスとして出回っているものは、「ひめまつたけ」という種類のキノコなんですって。
私はもともとあまり健康食品には詳しくないし、興味もそれほどなかったんだけれど、なんとなく高価なイメージは持っていた。だから、出荷を待つ乾燥アガ○クスの山を見ていると、「すごい…これ一袋を日本に持ち帰ったら一体いくらになるんだろう…」とゲンキンなことを考えてしまったのでした。