太鼓を買いに

サンバの魅力に取り付かれて以来、私は打楽器のアウラ(講座)に通い始めた。
アウラのメンバーは皆、マイ打楽器を持参してくる。聞けば、手が届かないほど高価なものでもないという。それならぜひ自分も持ちたいと、打楽器の先生(ブラジレイロ)に楽器店に同行してもらい、ついにマイ打楽器を購入したのだ。


その楽器店は、あまり治安のよくないとされている地域にあるので、単独で行くのはちょっと…と言われていたので、今回、アウラの他のメンバーや先生と一緒に行けて本当に良かった。
行ってみると、お店自体は全然危険な雰囲気でもなく、むしろ開放的で明るくて、音楽好きのブラジル人たちがたくさん集まっていて楽しい感じ!


店内には、打楽器類とギター類がいっぱい!
いろんなサイズがある。見たことのない不思議な打楽器もたくさんある。
おもしろいなぁ。


店の奥にはちょっとした演奏コーナーがあって、毎週土曜日はショーロのミニコンサートが開かれているらしい。今日も、50人を超えるくらいの人々が聞きに来ていた。
こういう楽器店って、日本では若者層が客層の中心を占める気がするけれど、ここには定年を過ぎたようなおじさんやおばさんも結構たくさん来ていた。そして演奏しているのも結構なおじいさんだったり…。
音楽を愛するお国柄なのね、ブラジルって。そんなことを実感させられた空間。


私が買ったのは、アウラで使うタンボリンとかパンデイロとかタンタンとか…って、名前を挙げても全然わからないと思うので、それらはまたおいおい紹介していくつもり。
それぞれ味のある素朴な音色が素敵なんだけど、私は特にパンデイロが気に入っている。
それは、タンバリンのちょっと大きいものだけど、実にバリエーション豊かな音色を出せるのだ。初めてその音を聞いたときはホントびっくりした。重低音の響きが素晴らしいのだ。子どものころ、ウン・パ、ウン・パって叩いていたタンバリンとは全然違う別もの!見た目はタンバリンなのに、これはすごいって思った。コレ一つあれば、ドラムセット顔負けの演奏ができ、すぐにサンバ気分!というすぐれもの。
だけど演奏するのもすごーく難しいのだ。


ちなみに写真は、タンタンという楽器。縦長の太鼓である。
太鼓の皮は、合皮・プラスチック・本皮から選べる。なぜか値段はどれもあまり変わらないみたい。
私は本皮にした。店の奥の工房で、職人さんがその場で張替え作業をしてくれた。


コイも打楽器の幼児クラスに通い始めたので、私が買ってきた品々に興味津々。
その日我が家は、たいそう賑やかな怪しいサンバ部屋と化したのでした…