クリスマスのボーナス


今年も残すところあとわずかなのね。
気がつけばクリスマスが間近に迫っていました。
こちらではクリスマスのことを「ナタウ」と言います。
「フェリス ナタウ!」という挨拶が、「メリークリスマス!」の意味。
そういえば私が初めて「フェリス ナタウ!」と言われたのは、
11月の末に我が家に家具を搬入に来てくれた家具屋のお兄さんからだった。
11月にしてすでにクリスマスモードに入る、それがブラジルなのである…。


街はどうやらクリスマスの飾り付けでたいそうきらびやかなんだそうだ。
産後間もない身の私としては、それらを見ることが出来ずちょっと悲しいけれど、
ま、来年も再来年もクリスマスはやって来るわけだしね。
今年は、ささやかな我が家のツリーを眺めてよしとしよう。
(我が家のツリーも結構かわいいのよ、光ファイバーが輝く、電球いらずのもの)



ところでクリスマス前には、マンションの管理人(ジェラドール)および
門番(ポルテイロ)に、プレゼントを渡すのが習慣なのだそうだ。
全然思いもよらないことだったんだけれど、駐在の諸先輩方によると、
どのマンションでもそのような習慣があるとのこと。
あるところでは、各家庭がそれぞれお菓子や現金を渡すとか。
また別のところでは、日本人居住者がお金を出し合ってまとめて渡すとか。


さて我がマンションはどうなんだろう?と、同じマンションに住む駐在妻の先輩に
尋ねてみた。
するとここは、実にシステマティックなのだった。
全家庭、一律いくら…と金額が決まっていて、それを事務的に管理人室に
支払いに行くとのこと。
ふーん。なんかあまり心がこもってないような。贈り物という雰囲気じゃないよなぁ。
でもそれはそれでラクでいいか。


などと思っていたら。
その話を聞いた直後に管理人室の近くを通ったら、門番に呼び止められ、
「ナタウだからどうのこうの…」と言い、居住者支払いリストを見せられ、
「お支払いヨロシクね!」のようなことを言われたのであった。
えー。催促までされちゃうんだ。なんだか興ざめだなぁ…
と思いつつ、それが習慣ならば仕方ないということで、しっかりお支払いしましたよ。
門番たちが全部で何人いるか知らないけど、一家庭が約7000円ほど払うわけです。
それを山分けするんでしょうね。一人当たりいったいいくらになるんだろうー?


と、やぼな計算はやめておくとして。
お正月のお年玉だと思えばいいわけだよね。
お正月のない国では、やはりクリスマスが一年のメインイベントなのだなぁ…と
実感させられた出来事でした。


数日前から、やっと夏の暑さがやってきたサンパウロ
(それにしても急激な温度変化だ… おとといまで長袖だったのに、すっかり
夏服。寝苦しい夜です)
これが夏のクリスマス… と実感できる雰囲気のない我が家だけれど、
家族4人、元気でブラジルでの初めてのナタウを迎えられることを幸せに思います。
ここを読んでくださっている皆さまも、どうか楽しく幸せなナタウを!