サンパウロのゴミ事情


ゴミ出しのきまりほど、住む街によってばらばらなものもないだろう、とつくづく思う。
日本国内ですら、自治体や住居形態によって本当にまちまち。


東京のマンションでは、マンション専用のゴミ置き場に、24時間いつでもゴミ出し可能だった。
分別は、びん・カン・ペットボトルなどの資源ごみ、新聞・雑誌、可燃物、不燃物、と
まぁよくある分別方法だよね。


これが横浜になるとかなり分別が細分化されていて驚いた…。
紙という紙を、きちんと分けるのだ。紙を可燃物に入れてはいけないのだよ!
たとえばダイレクトメールで、あて先の部分がセロハンになっているものなどは、
セロハン部分を切り取って純粋な紙だけにして、「紙」のカテゴリに入れて捨てるのだよ。
空き箱なんかも、もちろん「紙」。
ついつい可燃物に入れたくなるけど…。紙は紙なのです。


そのほか、不燃物という概念ではなく「プラスチック」というカテゴリで分ける。
食品のトレーとか、ポリ袋などは「プラ」というわけ。
ちゃんとモノの表示を見て分けなければならない。
プラ表示はないけれど、どうみても可燃ごみではないものは「生活ゴミ」(だったかな?)として
ひとつのカテゴリにされている。


…とまぁ、やたらと面倒で驚いたんだけど。
しかしこれが一番、リサイクルという意味ではしっかりした分別方法なんだよねぇ。


そして北海道の実家があるマチでは、分別にはあまり厳しくなく…
でももうすぐゴミ袋の有料化が始まるとか?
本当にゴミ事情はさまざまである。


で、ここサンパウロではどうかと言うと。(前置きが長すぎるって!)
今までで一番、ゴミ出しは楽チン!
まず、分別なんて考えは一般住民には全くナシ。
ペットボトルもジュースのカンも生ゴミも紙もすべて一緒に捨ててよし。
しかも、たいていのマンションでは、
勝手口を開けたらすぐに各フロアごとの大きなゴミ箱があり
そこに、24時間いつでも捨ててよし。
ゴミ集めのおばさんが、各フロアのゴミを、1日に2回ほど集めてくれるのだ。
なんて楽なシステムなのだ…。
もちろん、ゴミ集めのおばさんの人件費などは
マンションの共益費に含まれているわけだけども。
屋外のゴミステーションまで運ばなくていいというのは、本当にラクチンだ。
一軒家ではどうしているのかな。
通りには、わりと短い間隔でゴミ置き場があるから、やはりそこまで運ぶんだろうか。
それにしても、住民持ち回りでゴミ置き場管理を週に何回しなければならない…
などということはありえなさそうなマチ、サンパウロであります。


このゴミ集めおばさんをはじめ、どのような業務であっても人を使い、
「多くの人に仕事と賃金を…」 という考え方が
ブラジルの基本になっているのかな。などと思ったりします。


それにしても、リサイクルできそうなびん、かん、ペットボトルをそのまま捨てるのは
やっぱりもったいない気がするんだよなぁ。
ゴミ集積場で、誰かが分別してくれているのだろうか。