2度目の卒業式


このほどコイは、人生2度目の卒業式を終えた。若干6歳にして2度目の卒業式ですよ…
1度目はサンパウロの幼稚園、去年12月の卒業式。
そして今回はサルバドールの幼稚園の卒業式。こちらは2学期制なので、6月末が学年末となり、卒業も6月なのだ。
サンパウロでは2月から新一年生となっていたが、4月の転校時には、サルバドールでふたたび幼稚園児となったのだ。ヘンな感じだけど、学制の違いだからしょうがない。)


転校生として、わずか3か月程度しか通っていない幼稚園だったけど、一人前に、みんなと一緒に卒業生ガウンを着て、卒業証書を受け取った。


卒業式というイベント自体は、結構シンプル。
アメリカの教育体系をベースとした学校だから、一応、英語がメインのはずなんだけど、開会のあいさつとか先生方のスピーチなんかは、ポル語が中心…。
というのも、生徒の9割がブラジル人。その親であるブラジル人は、英語をそんなにわかってないんだろうねぇ。子供たちはともかくとして。
幼稚園部の主任みたいな先生が、涙交じりにスピーチする姿は結構感動的だった。ここは2歳からスタートだから、「あんなに小さくて、まだオムツだった子が立派に卒業なんて…」といった具合に、感無量になったんだろう。
子供や親の中にも、涙ぐんでる人がいた。
私たちは、たった3カ月だから、感慨深いものはほとんどなく…淡々と。


卒業式と言えば、日本なら、親はきちっとしたスーツを着るようなイメージがあるよね?
私も、さすがにジーンズはまずいと思い、日本で買ったバナリパの黒いワンピースを着て、ちょっとだけフォーマル気分で出席したんだけど…
他のお母さんたちは、全然フォーマルさはなく、いつもと変わらない様子…(でも普段からきれいな服装のお母様たち…さすがお金持ちの学校。)
なんか私、浮いてるかも???と思いつつ、まぁ日本人だしいいか、とわけのわからない開き直りを。




スピーチの後は、一人一人生徒が名前を呼ばれて前に出てきて、証書を持って校長先生とツーショット写真撮影。カメラマンが来て撮影していた。のちほど有料で販売されるものだ。
もちろん、親たちもさかんにシャッターを切る。そんな風景は、日本と変わらないかも。
そのあとは、数曲、子供たちによるお遊戯の披露があった。お遊戯のレベルは、間違いなく日本の卒園式より低いと思われ…(涙)
一応、お遊戯は英語の曲に合わせてだったけれども。



1時間半ほどのセレモニーが終わると、今度は教室に戻って、各自、担任より通信簿をもらう。これも、ポル語と英語で書いてある。
わずか3か月の在籍だから評価も難しいだろうけど、一応、それぞれの項目にAだのBだのCだのと評価が付いていて、寸評もちゃんとあった。


そして、随時、フェスタの場所へ移動。誰が召集するでもなく、わらわらと移動。
タルトやサンドイッチ、ジュース、お菓子、ケーキなどといった、よくあるパーティメニューをビュッフェ形式で食べながら適当に談笑するという時間である。
しかし新参者の私たちは、特に親しいママ友がいるわけでもなく。学校の思い出話に花が咲いているところに首を突っ込むこともできず。
この時間は、結構退屈…。


こんな可愛いデコレーションのケーキも登場。しかし中身はものすごーーーく甘かった…




会は、特に「終りの挨拶」などもなく、わらわらと解散。こういうところが、ブラジル式というのかアメリカ式というのか…適当でゆるい雰囲気だよね。


ともあれ。
短期間で新しい学校になじみ、しっかり友達を作って楽しく幼稚園生活を送ることができたコイの適応力には、親ながら頭が下がる思いだ。
よく頑張ったと思う。
2回目の卒業式、コイ本人もちょっと違和感を感じていたかも知れないけど、校長先生と写真に収まった時の笑顔は誇らしげで。
一歩一歩、成長しているなぁ、と思う。