祝!1歳


我が家の次男坊アレックス。本日無事に1歳の誕生日を迎えることが出来た。
なんとまぁこの1年の早かったことよ…。ついこの間までふにふにの赤ちゃんだった彼は、今日しっかりと紅白もちを背負い、自力で地を歩んでいったよ。
感慨無量。


ブラジルでは1歳の誕生会といえば、それはそれは盛大に、時に親の結婚式よりも盛大に(?)執り行う、一生に一度の最大イベントである。
しかし我が家はこれまでの日本での我が家風に、こぢんまりと家族でプチパーティでお祝い、とすることにした。
だから最初は本当に家族だけ、といっても現在、北海道の両親が来ているのでいつもより少し多いメンバーでお祝いだねぇ、なんて思っていた。
ところがこの日は突然降ってわいたようにサンパウロ市は祝日になり(黒人に敬意を表す日?!)、あらちょうどその日が誕生日じゃない?なんてことに気付き、急きょ、日頃から家族ぐるみで親しくお付き合いさせていただいている2家族をお招きした。
そんなこんなで、アレックスの初めての誕生日は、なかなかに賑やかに行われたのでありました。


誕生日当日。午前中からコイと父は部屋の飾りつけ作成。
私が書いた白抜き文字にコイがクレヨンで色を塗り、おじいちゃんと一緒にハサミやカッターで切り抜き、部屋の壁にセロテープで貼る。
ブラジルのフェスタでよくやるように、天井からカラフルな風船もぶらさげて、にわかパーティ会場の出来上がり。


私と母はそれぞれの担当料理をせっせと仕込む。
母は巻きずしと天ぷら、私はケーキとニンジンサラダにニンジンスープ、そして牛肉を焼く担当。
人手が多いとパーティ準備もはかどるはかどる。(というか、かなり母に頼っちゃったよ…)

夕方遅くに友人一家が次々に到着。それぞれのお子ちゃまたちも揃ってわいわいと、パーティ気分も盛り上がるよ。
そしてダンナが仕事から帰ってきたら、いよいよお餅セレモニーだ!
私が生まれ育った町はもち米の産地、だから町の特産品のひとつに「誕生餅」というのがある。もともと私の地域では、1歳の誕生日に1升餅を子どもに背負わせるという風習がある。
それ専用のお餅セット(紅白のもち各1個と、餅背負い用名前入りベスト)というのが販売されているのだよ〜。
で、アレックスは母の手によって専用ベストを着用し、前後に餅を1個ずつ入れて、さぁ一人で歩むのだ〜と送り出された。
一同、カメラを構えて見守る中、アレックスは実に堂々とスタスタと、1升の重さを感じさせない軽い足取りで観衆に向かって歩いてきたよ。何と頼もしい!

写真を撮るために何度も部屋を往復させたけど、特に嫌がるふうでもなく、喜んで歩いていた。
1歳が近づくにつれ、歩くスピードが速くなり、最近はすっかりハイハイをしなくなっていたアレックス。その成果をいまここに発揮!というような得意げな顔をして歩く様子は、なんともユーモラスだ。


そしてケーキにロウソクを立てて「パラベンス」(ポル語版のハッピーバースデー)の大合唱(コイが音頭を取って!)。
生クリームがイマイチだったので、見た目はかなり見苦しいけど、一応ママの手作りケーキを前に主役は終始、神妙な顔つきで。
もちろんロウソクを吹くことなんて知らないからボーっとしているのみ。見かねたコイが隣でふいっと吹き消しちゃった。
コイが1歳のときのビデオを見ると、私がコイの背後から吹き消していた。そっか、兄弟がいれば、ママの助けを借りなくても出来ちゃうんだなぁ…なんて、こんなところで兄弟を生んだことを実感したりして。

いつも成長を一緒に見守ってきてくれたサンパウロの友達たちと、はるばる駆けつけてくれた北海道のおじいちゃんおばあちゃんに囲まれて、最高の1歳記念日を過ごすことができたね。
みんなありがとう。
そしてアレックス、ここまで元気にすこやかに育ってくれてありがとう。いまここにあなたと一緒にいられる幸せを、家族みんな、かみしめているよ。