ブラジルを知る会

サンパウロには、ブラジルのことを学ぼうという女性たちが集まる会がある。
私は、まだ日本にいたときに、ある方のブログでその会について知った。
その活動ぶりを読んでいて、とても魅力的だなぁ、ブラジルに行ったらぜひ私も入りたい!
と思っていたのだ。
活動内容は、ブラジルの歴史をテキストに沿ってお勉強したり、
社会見学のようにいろんな施設をみんなで見学したり、講師を招いて講演会をしたり…と、なかなかに硬派なものだ。


この会は今年で9年目。駐在妻だった方が設立し、毎年メンバーを募集し、
気付いたらもう今回が9期生にあたるという。
メンバーはほとんどが駐在妻なのかな、と思ったら実はそうでもなくて、
日系人のご主人を持つ日本人妻とか、ご自身も日系2世だったり3世だったり…と
サンパウロ暮らしが長い方も結構多いのだ。非常にバラエティ豊かなメンバーに驚いた。


そして私もこの会の一員になり、今日は会が主催する市内見学会に参加してきた。
10数人が集まり、1台のバンをチャーターして、市内2ヶ所の博物館を見学した。
日本語のガイド付きだ。ガイドをつとめたのは、プロのガイドとして現役活躍中の女性。
彼女もまた、会のメンバーなのである。


見学したのは、ブタンタン地区にある、カーザ ジ バンデイランテス。
開拓者たちの家、という意味。昔のブラジルの農家の家を復元した建物の中に、
当時の農具などが展示してあった。
この建物自体はそれほど広くないし、展示物もそう多くはないけれど、
私が気に入ったのは屋外。ちょっとした森のようになっていて、ブラジルによくある木々がひととおり植えられている。
アボカドの木、ジャブチカーバの木、ゴムの木、コーヒーの木などなど。
どれも私は初めて見る木ばかりだった。コーヒーの木はこんなにきゃしゃなのね…とか、
アボカドの木はこんなに大きいのね…とか、新鮮な気持ちで外を歩いた。


もう一ヶ所は、ムゼウ ダ カーザ ブラジレイラ。ブラジルの家博物館、という意味。
こちらは、昔のブラジル貴族が住んでいたお屋敷が博物館になっている。
その建物自体、豪華で見ごたえがあるし、ヨーロッパ調の家具とか銀の食器とか、
中の展示物も華やかですごく興味深い。時代の流れにあわせて、家具もフランス風だったり
イギリス風だったり、中国の影響を受けたデザインもあったり…
しばしお嬢様気分にひたりながら、館内を歩いた。


またここでは、常設展示とは別に、期間を区切って特別展示もあるようだ。
今日は、クラウジア モレイラ サレスというブラジルの家具デザイナーの作品展が
あった。とてもおしゃれでモダンな木製家具の数々にうっとり…
こんなのが部屋にあったらいいな…と思うデザインばかり。
ブラジルには結構デザインのいいものがあるなぁと常々思う。
いいデザイナーが多いのかな。


この博物館のなかにはテラスレストランが併設されていて、
見学のあとはみんなでおしゃべりしながら優雅にランチ。
これがまた楽しいんだよね。


ダンナの運転がなければ自由に移動できず、自由に移動できる土日には
子どもが二人もれなくついてくる…という状況の私にとって、こんなふうに
日中の昼間に単身で行動でき、しかもいろんなことを知ることができるなんて、
素晴らしいこと!
この会は、「お勉強」の部分が結構ハードそうなので(詳しくはおいおい書きますが)、
大丈夫かな、やっていけるだろうか…と思ったけれど、それはそれ。
何でも見てみたい、知りたい、多くの人と出会いたい…という好奇心旺盛の私にとって、
この会はぴったりだ。
同じ時期に入会したメンバーも気の合う人たちばかりだし、この会のおかげで
ブラジル生活がぐっと充実することは間違いなしだ。


重ね重ね、会を知るきっかけをくれたりこさんには本当にたくさんのお礼を言いたい!
りこさーん!本当にありがとう。おかげさまで楽しく活動していますよ〜!