サンパウロの第一印象


2005年9月5日の朝、サンパウロ国際空港に無事到着しました。
成田を出てかれこれ25時間半… 給油と機内清掃のためニューヨークで1時間半ほど飛行機を降り、それから9時間。サンパウロまでの道のりはやっぱり長かった。
眠れそうで眠れなくて、なんだかぼんやりした頭で到着間際の窓を見下ろすと、アイボリーの壁に明るい赤土色の屋根の家々が。あぁ、なんだかヨーロッパみたいなんだな、ブラジルって。それが私の目に飛び込んで来たブラジルの第一印象。


なんせ、ブラジルは全く未知の世界だったから。ジャングルとかアマゾン川とかピラニアとかサッカーとか、サンバとかカーニバルとかシュラスコとか。いわゆるそういう名物しか知らないから、およそ見当もつかなかったのだよ。街の様子が。
6月に一足早く赴任していた夫からは話を聞いてはいたけれど、そうか、こんなにすごいところだったのね、サンパウロ。空港に到着して、迎えの車に乗って、少しずつ街に近づいて来てだんだんわかってきたよ。ここはまさに、大都会!


片側3〜4車線の道路には車がびっしり、ここはクルマ社会なんだね。そしてどんどん近づいてくるビル群。まるで東京。すごいすごい。こういう高層ビルが、日本にはまだなかった頃から立っているんだって。迎えに来てくれた夫の会社の通訳兼社長秘書という男性がいろいろと教えてくれる。(もちろん日本語でね)
ここの河岸工事は日本のODAが手がけているんだよ、とか、なぜか市内を闊歩している馬たちは数日後に控える独立記念日のパレードに備えているんだよ、とか。そんな話を聞きながらも私の頭はまだボーッとしていて、まだまだ旅行気分だった。海外に来ること自体、久しぶりだものね。


この街の住民になるんだ、という気持ちにはまだなれなかった。