ゴルフ場で送別会

早いもので3月。巷では人事異動の辞令の時期ですね。
思い起こせば我が家も去年の3月1日の辞令でブラジル行きが決まり、心は揺れ動き、同時に妊娠も発覚し… いろんなことが一気に動き出した日だったな、3月1日。
あれから1年かぁ。本当に早いものだ。ということは私がブラジルに来て半年経ったのだ。
もう半年だよ、どうしましょう。って、あせっても仕方ないんですがね。


今日は、ダンナの会社の同僚(日本人駐在員)でこのほど日本への帰国が決まった方がいるので、その方の送別会が開かれた。会場は、恒例の「日本人御用達ゴルフ場」である。
ゴルフをする人たちは午後からコンペ形式でラウンド。しない人たちはコンペ後の宴会にのみ参加するというスタイルだ。うちはダンナだけコンペ参加、私と子ども達はコンペ中ずーっと、ゴルフ場内にあるキッズルームで過ごしていた。


キッズルームには専属のシッターが数名いて、親がゴルフ中は子どもたちを預かってくれるんだけど、3歳以下だと親もしくはババさんが一緒にいないとダメなのだ。
コイは3歳だからOKだけど、生後3ヶ月のアレックスを預けて私もゴルフ…というわけにはいかないのだ。
何人か3歳以下の子も今日はいたけれど、それぞれにババさんが同伴(皆、ババさんを車に一緒に乗せてゴルフ場まで連れてくるのだ)。実の親が寄り添っているのはアレックスだけだった。


ここのキッズルームにはテレビもビデオもあるし、サッカーボールなどで遊べる広場もあるし、夏場はプールも利用できるから、子どもにとっては一日中サンパウロのマンションの中で過ごすより数倍楽しいはず。だからたまにはコイのために、ここに来るのもいいなぁと思うんだけど、アレックスがまだだめなんだよなぁ。
いつもは満腹になるとよく眠るくせに、今日は浅い眠りを2回ほどしただけで、ずーっと起きて泣いているんだもの。場所が変わると落ち着かないのだろうか?
おかげで私は持参した本も満足に読めず、家にいるとき以上にアレックスに付きっ切り…
家なら多少泣いてても放置できるけど、ここは他の子も寝ていたりするからね、泣かし続けるわけにはいかない。ふぅ。


そうして長い長い時間をキッズルームで過ごし、やっと宴会の時間になったら、アレックスはベビーカーの上でことんと眠ってしまった。
おかげで宴会中は楽しく飲食できたので結果オーライだったんだけど。


日本に帰国する方の奥様は日系ブラジル人。もちろん日本で暮らすのは初めてだ。
日本語が堪能だし、性格も明るい彼女だから心配はしていないけれど、やっぱり彼女にとっては外国での暮らし。不安だろう。心細いだろう。親戚も友達もいない街に入っていかねばならないのだから。
私たち駐在員は、同じ境遇の家族が身近にいくつもあるから、なんとなく心強いけれど、彼女にはそれがないんだもんなぁ。
もし自分が、全く日本人のいない街にポツンと入ることになったら…どれだけ不安だろうか。


幸い、これから彼女が住む街は、私がよく知っている、大好きな街だ。
メールくらいしかできないけれど、できる限り、力になってあげたいと思う。彼女が、新しい街での暮らしを心から楽しめるように。大好きになってもらえるように。